【参考】養育費、出産費用についての公正証書(氏名は仮名、住所はダミーです)
【写真】年収がわかればすぐにチェックできる、実際の養育費算定表

日本では婚外子はまだまだ少数派

 ここまで真美子さんが婚外子を出産する決意をし、彼に必要最小限の責任をとらせるまでの過程について見てきました。日本の場合、出産全体に占める婚外子の割合は28年の間で2.6倍に増えたのですが(1980年は0.8%、2008年は2.1%)出産全体の98%は結婚している夫婦の間に産まれた子です。現在のところ、婚外子の存在はまだまだ少数派でマイノリティーです。

 一方、他国の事情はどうでしょうか? 例えば、フランスでは28年間で約4.6倍(1980年は11.4%、2008年は52.6%)、イギリスでは約3.8倍(1980年は11.5%、2006年は43.7%)、そしてアメリカでは2.2倍(1980年は18.4%、2008年は40.6%)に増加しているようです。増加傾向なのは日本と同じですが、日本との違いは全体に占める婚外子の割合です。欧米諸国では約半数に達している国が多いというのが現状です。(他にはスウェーデンやデンマーク、オランダなど。前述の数字はすべて平成25年の厚生労働白書より)

 嫡出子、婚外子のどちらを抱える女性も筆者のところに相談しに来るのですが、ここ2〜3年で増えているのは後者です。結婚するつもりがない男性の子を身籠る未婚シングルはまだまだ少数派です。婚外子を授かる経緯は多種多様ですが、籍を入れずに夫婦同然の生活をしていたり(事実婚)、妊娠をきっかけに結婚の約束(できちゃった婚)をしたけれど、籍を入れる前に喧嘩別れをしたり、男性が既婚者なので籍を入れることが叶わなかったり(内縁)するケースが多いです。

 今後、日本でも他国のように婚外子の数が増える可能性がありますが、男女の関係がずっと良好なら問題ありません。しかし、2人は戸籍という束縛がない男女です。途中で関係がこじれて、結果的に解消する傾向は強いです。

 残念ながら婚外子の数が増えれば増えるほど、関係解消にまつわるトラブルも増えることが予想されます。そのため、結婚にこだわらないけれど子どもが欲しい女性は、真美子さんの悪戦苦闘を他人事だと軽んじたりせず、明日の我が身だと肝に銘じておいたほうがいいでしょう。


露木幸彦(つゆき・ゆきひこ)
1980年12月24日生まれ。國學院大學法学部卒。行政書士、ファイナンシャルプランナー。金融機関の融資担当時代は住宅ローンのトップセールス。男の離婚に特化して、行政書士事務所を開業。開業から6年間で有料相談件数7000件、公式サイト「離婚サポートnet」の会員数は6300人を突破し、業界で最大規模に成長させる。新聞やウェブメディアで執筆多数。著書に『男の離婚ケイカク クソ嫁からは逃げたもん勝ち なる早で! ! ! ! ! 慰謝料・親権・養育費・財産分与・不倫・調停』(主婦と生活社)など。
公式サイト http://www.tuyuki-office.jp/