では、伊勢谷の出演作品は、どんな論調になっているのだろうか。すでに出演していたドラマ『未満警察 ミッドナイトランナー』(日本テレビ系)は、一部地域で予定していた最終回の放送中止を決めた。またNHKは有料配信していた2つの出演ドラマの配信を停止している。

 そして10月31日に公開を控えていた『とんかつDJアゲ太郎』、そしてコロナで来年に延期されていた『るろうに剣心』などの映画は、それぞれ「事実確認中」「対応を検討中」としている。一方で、撮影中だった『いのちの停車場』(2021年公開)は、配給会社の東映・手塚治社長が「作品と個人は別物。作品を守る」と、伊勢谷の出演シーンをカットせずに放送することを発表した。

各コメンテーターの意見は

 これらの対応に、伊勢谷と共演経験のある女優の須藤理彩は『スッキリ』(日本テレビ系)に出演し、《テレビだったりスポンサーさんがいるものに関しては、スポンサーさんの意向が大事》とドラマなどのテレビ番組関連は難しいとする一方で、

《映画やCD、自分で選べるものに関してはお客さんに選択権があると思うので、全部が全部ダメっていうのはちょっと違う》

 と、消費者が自らお金を払う作品の“販売”に理解を示した。

 フジテレビの『バイキング』に出演したタレントの松尾貴史も、

《問題を起こした人の名前は一切出さず、できるだけカットして無理なところはそのまま。“この人の名前はない”って形で放送なり、上映なりして》と、映画であれば“条件付き”での公開を促した。

 同じく、出演者のおぎやはぎ・小木博明はテレビ番組に関して《“何月何日までに撮影は終了いたしました”って先に言っちゃえばOKじゃないですか?》と、逮捕前に撮られたものと表記すればセーフと言及。

『モーニングショー』(テレビ朝日系)では、「AERA」元編集長の浜田敬子氏が《過去の作品は一切封切り、公開させないみたいな動きが強まっている》という世論に対し、

《その人は有罪かもしれないが“作品無罪”という言葉があって、過去の楽曲だったり、映像作品には“作品には罪はない”という議論も起きてくる。伊勢谷さんが出られた作品がどうなるのかに注目したいし、作品自体、一切見られなくなるのはおかしい