「僕を料理できるのは村西監督しかいない」

村西 とはいえね、原田くんが今日、私と出会ったことは何十億の価値があると思う! せっかくいろいろな「実績」があるんだから、メディアに頼らずに独自の企画をやってほしいなあ。

 いま思いついたのはね、原田くんが素人の女性を4WD車に乗せて、ドライブをしながらいろいろな話をする『4WD散歩〜乗ってもいいかしら〜』なんて番組はどう?

原田 (爆笑)

村西 原田くんが「どこに行きたいの?」と、目的地を聞いて「どこにでもイカせてあげるよ、何度でも」と言って車が発進。女性の悩みを聞いたり「ほっぺにキスして」という要望に応えたり。車内にカメラを設置して、どこか地方のさみしい公園についたら、車の窓が静かに開いて、ティッシュが2〜3枚宙を舞う。これがオチで決まりだよ!

原田 村西監督の作品じゃないですか(笑)。さすがに僕が運転するのはマズいと思いますが、お知恵をありがとうございます!

村西 ゾクゾクするね! 原田くんにしかできないよ、この企画は。見てみたいなあ。視聴者も「こんな調子で口説いてたんだな」と擬似体験ができるからね。マネージャーさんは後ろから車を追わなきゃいけないから大変だけどね。

原田 途中でマネージャーの車をまいたりして(笑)。いや、ダメダメ!

村西 そうそう。ハンドルを握ったら、狼の鋭い目に変わるんだ。すごく見たいね! とにかく原田くんには、自分の実績やフィールドをどんどん生かしてほしいよ。とっても優しくて人柄もよくて、打算とはかけ離れているように見えるのに、コトが終わった後のあの変わりよう! おぞましいね〜。

原田 アハハ! まるで見てきたようですね。今日改めて、僕を料理できるのは村西監督しかいないことがよくわかりました。

村西 ところで、今回の対談のテーマはなんだっけ?

原田 テーマは反省だったんですけど、それどころじゃなかったですね(笑)。

【本日の、反省】対談で監督のエネルギーの源をお聞きしたんですけど、愚問でしたね。実際にお会いしたら、圧倒的なパワーの持ち主でした。バイタリティーという言葉ではチープすぎて表現できない、宇宙的なエネルギーを感じましたね。ただ、すさまじいパワーで苦難を乗り越えてきたようにも見えるけど、裏では涙も流していたかもしれない。痛みを知っている人の優しさがありました。『全裸監督』シーズン2に出られるように、いろいろと準備をしておきます!

《取材・文/大貫未来(清談社)》


はらだ・りゅうじ…1970年、東京都生まれ。第3回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで準グランプリを受賞後、トレンディードラマから時代劇などさまざまな作品に出演。芸能界きっての温泉通、座敷わらしなどのUMA探索好きとしても知られている。現在、YouTubeチャンネル「原田龍二の湯〜チューブ!」を配信中!
むらにし・とおる…1943年、福島県生まれ。英会話教材、百科事典のトップセールスマンとなり、テレビゲームのリース業により1年半で7億円を得る。'80年、ビニ本に衝撃を受けてアダルト業界に参入し、北大神田書店グループを設立。「ビニ本の帝王」の異名を取る。その後、AV業界に進出し自らが監督・男優を務めさまざまな話題作を製作し「AVの帝王」に。その一方で、7回の逮捕、事業の失敗で50億の借金など、さまざまな苦難を経験する。彼の半生を綴った『全裸監督』がベストセラーとなり、2019年にはネットフリックスで同名ドラマが配信され、世界的大ヒットを記録した。