加藤浩次、坂上忍も苦言

 その後も「答えてほしい」記者と、「答えられない」渡部の平行線は続き、もはや渡部が誰に謝っているのか、何のための会見なのか、イマイチよくわからないまま、100分にも及ぶ「謝罪会見」は幕を閉じた。

 4日に放送された、朝の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)でMCの加藤浩次は、渡部の悪い部分はきちんと悪いと伝えた上で、会見の様子についてこう答えた。

「心無い質問というか、俺がイラッとしたのは、ちょっと渡部を小馬鹿にするような感じがあったのね。質問とか。それって絶対だめだと思う。そこって何なんだよと。なんでマウンティングしちゃってんの。気持ち悪くないか?」

また、同日放送の『バイキングMORE』(フジテレビ系)でも坂上忍が、会見での一部報道陣の発言に対し、

「渡部君を嘲笑するようなやり方は、あってはならない」

 と苦言を呈した。

 この一連の流れについて、昨晩、最初から最後まで会見を見ていたというコラムニスト・吉田潮さんは、こう話す。

「渡部さんはお笑い芸人であり、ツッコまれちゃう人なんでしょうね。不倫っていう格好のネタですし。これがもし大御所の俳優さんとかだったら、マスコミもこういう感じには聞かなかったのかなとも思います。

 私は渡部さんがやったことに対して女性たちが怒るのもごもっとも、っと思っているので昨日の女性レポーターたちに対して嫌だなとは思いませんでしたけど、後半に男性レポーターが入ってきて“我々もガキの使いで来てるんじゃない〜”とか言って大喜利みたいになってたのはちょっと……。面白くもないし、締まりのない会見だったので、その場にいた男性記者がなんとかしなきゃって思ったのかもしれないですけど、見ていて気持ちのいいものではなかったですね」

 また、昨日の会見が“失敗”に終わった要因について、こう言葉を続ける。

「こういうの(謝罪会見)って順番が決まってたり、台本みたいなものがあると思うんですけど、昨日はABEMAとかネット配信だったから時間制限がなかったのかな。1時間40分もやってたから、収拾がつかなくなっちゃったのかもしれないですね。時間を持て余して、最初の方に聞いた質問を後半にも繰り返し聞くみたいな感じになってましたから。仕切りの悪さみたいなのも影響していたんだと思います

 渡部は妻・佐々木希や、家族、関係者には謝罪しているという。それならもう終わりでよくないか、という声もある。今回の会見は、渡部にとってもマスコミにとっても、ただただマイナスになってしまった。そして怒りの矛先は、本人から報道陣に向けられるという悪循環。いったい、そこには何の意味があったのだろうーー。

 謝罪する側はもちろん、「記者の質問」の質が問われる昨今、我々マスコミ側にも課題を残した謝罪会見になったのではないだろうか。