「モニターが映し出されるときに被告は顔を上げるので、最初は(モニターの下にいた)私の顔を見ていると思っていた。でも、次第にそうではないことがわかって……」

 松永拓也さん(34)は、妻・真菜さん(享年31)と長女・莉子ちゃん(享年3)をはねた飯塚幸三被告の裁判に、被害者参加人として参加した感想をそう漏らした。

第2回公判は事故の目撃者3人が出廷

 昨年4月、東京・池袋で「プリウス」を暴走させ、11人の死傷者を出した事故の2回目の公判が、12月3日に開かれ、事故の目撃者3人が出廷。

 3人とも「プリウスは減速していない」「ブレーキランプは1度も点灯していない」と証言した。

「過失運転致死傷」などが問われている裁判で飯塚被告は車の異常による無罪を主張。

 事故直後から逮捕されずに捜査が進み、東大卒や旧通産省工業技術院元院長という肩書もあり“上級国民”として非難の的となってきた。

 週刊女性は、前回の初公判で、被告は裁判に向き合わず、睡魔に襲われていたのではないかと指摘し、今回も注視した──。

 弁護人に車イスを押されて法廷に現れた被告は、やはり下を向いたままの状態が圧倒的に多かった。

 裁判は午前10時を過ぎて始まり、法廷でのメモを振り返ると……。