新型コロナウイルスの流行から約1年が経とうとしている。飲食店への休業要請や2度目の緊急事態宣言が発令されるなか、政治家たちが“大人数での会食”を報じられ国民に陳謝するという光景はもはや日常に……。なぜ彼らは会食をやめられないのか。漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんと考える(以下、コメントはすべて辛酸さん)。

* * *

──緊急事態宣言がふたたび発令され、国民への『外出自粛』や飲食店に対する20時までの『時短営業』が出されたり、大変なことになっていますね。

「私も最近、仕事を終えて夕食をとろうとしたらラストオーダーギリギリで焦ったことが度々ありました。まともな食事をとっていないことで、免疫力が低下しているかもしれません。

 外食の際も『マスク着用』が推奨されていますが、たとえばひとりが“周りもマスクしてないから”と言い出すことで、みんなも外す流れになりがちですよね。また、一時は飛沫が飛ばないように、扇子で口元を覆いながら会食に参加していましたが、友人には“前世は平安だったでしょ?”と言われてしまいました。飛沫問題ひとつとっても大変です」

会食がないと政治は動かないのか

扇子会食は流行るのか……?(画像はイメージ)

──雅(みやび)な会食風景ですね。年末年始にかけて、自粛を要請する側のはずの政治家たちが、大人数での会食をして炎上するということが増えています。

「『バイキング』で“政治家が会食したワケ”をまとめて放送していましたが、その表の配色がおどろおどろしく、まるで会食が犯罪かのような扱いに。ただ、政治家のみなさんの言い訳もすごいです。

 埼玉県議が40人以上で集まって会食をしていたことについて、埼玉県議会の田村琢実議長は『打ち上げ会は中止にして三々五々食事をして帰っただけです。別に会食をしているわけではない』と説明されていました。三々五々という言葉の意味について改めて調べたくなります。

 菅義偉首相も各界の方々と集まってステーキを食べていましたし、会食がないと政治は回らないのかなと思いました。逆に会食が日本を動かしているとも捉えることができますね

●政治家たちの言い訳まとめ
《9人でふぐ会食》 石破茂元幹事長「店に行って5人以上の会食であることがわかった。参加すべきか逡巡したが会食を断れなかった」
《6人で高級寿司店貸切》 橋本聖子五輪相「結果的には想定外で6人の会合が重なってしまったということなんですけど」                      《8人でステーキ会食》 二階俊博幹事長「会食を目的にやっていない。意見交換を考えてやっている。全く無駄なことをしているわけではない」