「『不機嫌な果実』『anego』でもコンビを組んだ林真理子原作、中園ミホ脚本のヒットメーカーが再びタッグを組み女性の視点から“愛にあふれるリーダー”を描き、人間ドラマとして魅力は十分。ただ薩長連合など歴史ドラマとしての描き方が薄く、大河ファンからは歴史のツボを押さえていないと指摘する声も上がっていました

 やはり、王道の歴史を押さえない限り、大河ファンの琴線に触れることは難しいのかもしれない。

イケメン俳優が多くてもダメ?

 “王道”からはずれるということでは、2017年に放送された『おんな城主直虎』(平均視聴率12.8%)は、チャレンジした作品に違いない。

“時代劇ではなくラブコメ”という声も上がった『おんな城主直虎』。女性にはウケていたが……
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 主人公・直虎(柴咲コウ)、井伊直親(三浦春馬さん)、小野政次(高橋一生)3人の幼なじみの友情と恋愛模様を絡め、新鮮ではあった。

「主人公の井伊直虎は、今も『男性説』『女性説』があって視点の面白さは抜群。女性ファンの中には高橋一生、三浦春馬、菅田将暉たち俳優同士の掛け合いに萌えるオタクファンもたくさんいましたが、“イケメン”に興味がなく、歴史ドラマを欲している従来の大河ファンには今ひとつ響いていません

 そして、2013年放送の『八重の桜』(平均視聴率14.6%)は、善戦したにもかかわらず平均視聴率15%に届かなかった。

「幕末の会津出身で同志社大学を創設した新島襄の妻となった新島八重を大河ドラマ初出演の綾瀬はるかが熱演。でも“みんなが見たい綾瀬はるかはこれじゃない”という意見が噴出していました

 当初はまったく別の作品を企画していたものの、2011年の東日本大震災をきっかけに、NHK内部で東北の復興を支援するため、福島県を舞台にした企画が浮上。昭和期まで存命の人物を取り上げるのは1985年『春の波涛』以来。異例づくしの大河ドラマに対するファンの反応は今ひとつ冷ややかだった。

 大河ゆえに“ワースト”に入ってしまったが、ほかのドラマなら十分に合格点の、2010年以降、平均視聴率15%超えを達成した大河ドラマにも注目してみたい。