迷い、葛藤した竹財
抵抗がなかった猪塚

――最初、この作品のオファーを受けるときには、迷ったり悩んだりした?

竹財「葛藤はありました。僕は経験則から役を作っていくことが多いんですが、男性を好きになったことはなくて。BLへの抵抗というより、僕自身に経験がないので、やれるかどうか自信がなかった。それでもやると決めたのは、三木康一郎監督から声をかけてもらったから。三木さんじゃなかったら、やってなかったかもしれないなぁ……」

猪塚健太(左)と竹財輝之助(右) 撮影/山田智絵
【写真】竹財輝之助×猪塚健太、このままキスしてしまうのでは?

猪塚僕は逆で。抵抗っていう意味ではまったくなくて(笑)。この作品の直前には映画『娼年』(主演・松坂桃李)で、男版の娼婦としてすごくクセの強い性癖のある方々と交わる役をやっていたので。

 そして『ポルノグラファー』では男性を思いっきり愛する役どころということで、またさらに人間として深い役をできるんじゃないかっていう楽しみのほうが、僕は大きかったです

――作品が作品なだけに、舌をからめたキスや大胆なラブシーンなども。撮影中、相手にドキッとした経験は?

竹財「いっぱいありますよ。“すごい目してるなー”“きれいな顔してるなー”と思うときもいっぱいあったし、僕が攻めているときとか“こんな色っぽい顔するんだ”とかね。そんな変な感情もありました。役に入り込んでいたから? うーん。どうなんですかね? どっちかわからないです」

猪塚「僕もけっこうありますね。例えば、2人で布団で横になってて、涙を流しながら僕のこと見てるときとかもドキッとしたし。今回、木島先生(竹財)が運転するシーンもあるんですが、普通に“カッコいい”って思ったりしてました」

――このまま、新たな世界のドアが開いてしまいそう?

猪塚「アハハハハ。それはさすがに(笑)。いや、わかんないですけどね。今、ノックはしている状態で、あとはノブをひねるだけっていうところはあるかもしれない(笑)

竹財まあ、そうですね。この先、目覚めるかもしれないし(笑)

――男同士でのラブシーン、照れたりしない?

猪塚「もはやないです(笑)。抜群の信頼があるので。何も深いことは考えずに身体を預けられますね

竹財「照れてたらできないもんね。“照れって何?”みたいな。どうきれいに撮ってもらうかだから。今回、撮影の序盤で、監督から“なんか2人、ちょっと距離あるんだよな〜”って聞こえるか聞こえないかぐらいの声でぼそっと言われて。そこからスイッチが入ったんだよね(笑)

猪塚「そうですね(笑)。ご時世的にフェイスシールドをつけ、距離をとりながらテストをしていたんですが、監督のひと言で“ちょっとやってやりましょ!”ってなりましたよね(笑)

――3年をかけ紡いできた木島先生と春彦の恋愛は、本作で完結。その見どころは?

竹財「やっぱり、だいぶ人間らしくなった木島先生ですかね(笑)」

猪塚「とはいえ“またコジらせてるのかよ、木島先生”“またそんなことで悩んでるの? しかたないな”っていうところもあるし(笑)。やっぱり見どころは月日が流れたうえでの、木島先生と春彦のぶつかり合いですね。春彦としては、ドラマのときの関係だったら許せてたものが、今はもうそんな余裕がない。恋から愛に変わっているから

竹財「今まで支えてくださったファンの方の期待を絶対、裏切らないと思うので。こういう時期ではありますが、ぜひ劇場のスクリーンでお待ちしています!」

猪塚健太(左)と竹財輝之助(右) 撮影/山田智絵

お互いが「頼りになる」

――3年前のドラマ版が初共演だった2人。第一印象、覚えてる?

猪塚「言動、雰囲気、佇まい。男としても、役者の先輩としても男気がある。だから、本当に心から頼ってましたね」

竹財「僕も、こんなに頼れる後輩は知らなかったので。今回の作品で猪塚健太っていう役者に会えたことが、いちばん大きいと思っています

猪塚「ドラマのころ、自分のツイッターで一生懸命、宣伝とかもやってたんです。そしたら竹財さんもツイッターを始めてくれて。一緒になって盛り上がれるので楽しいです」

竹財「フフフ(笑)」

猪塚何より、慣れないのに一生懸命やってる感じがすごく可愛くて(笑)

竹財「アハハハハ!」

 記者が疎外感を感じるレベルの仲のよさ♪

『劇場版ポルノグラファー〜プレイバック〜』

『劇場版ポルノグラファー〜プレイバック〜』
2/26(金)より全国映画館にて3週間限定上映