「私も皇后とともに、被災地を訪れてきましたが、関係者の努力と地域の人々の協力により、復興が進んできたことを感じています」

 東日本大震災から10年が経過した3月11日、天皇・皇后両陛下は『東日本大震災十周年追悼式』に臨まれた。陛下は冒頭のように改めて哀悼の意を示された。

「昨年は新型コロナウイルスの影響を受けて中止になったため、令和初めての追悼式でした。陛下がおことばを述べられた約6分間、隣に立たれた雅子さまは姿勢を崩されることなく終始、落ち着いたご様子でした」(皇室担当記者)

 皇室を長年取材するジャーナリストで文化学園大学客員教授の渡邉みどりさんは、当日の雅子さまの服装をこう解説する。

「お召しになっていた真珠のイヤリング、ネックレス、ブローチの3点は、美智子さまをお手本にされたものでしょう。黒い帽子にグレーのスーツは“準正装”といえます。震災直後でしたら黒で統一されたと思いますが、10周年ということで薄い色のものを選ばれたのではないでしょうか。美智子さまも以前、同じような色使いの服装で臨まれていたと記憶しています」

 雅子さまはコーディネートだけではなく、平成の時代から被災地に心を寄せ続けてこられた美智子さまの“皇后としての姿”を踏襲されている。

「上皇ご夫妻(当時は天皇・皇后)は、東日本大震災発生直後の'11年3月から5月にかけて7週連続で被災地へ通われました。現在の両陛下もたびたび現地へ出向き、'17年までに東北3県を3巡されています。現地へ出向くことの大切さは、身をもって実感されてきたのでしょう」(皇室ジャーナリスト)