「週刊誌にも言えることで、ライバル雑誌が競い合うと相乗効果で互いに部数を伸ばすのですが、これが3誌になると読者を取り合うようになる。芸能人も同じで、3人の内の1人がいなくなったことで、残った2人の需要が高まったと考えられます。

 ゆきぽよさんが抱える焦燥感と危機感は相当なもの。彼女はギャルにしては弁が立つのが売りでしたが、失礼ながらモデルではあっても歌や演技などの突出した技能があるわけではない、代わりはいくらでもいるテレビタレントさんの1人。ならば、ニコルさんやみちょぱ、他のタレントでも、となるのは当然のこと」(佐々木氏)

 レギュラー番組こそ1本だが、例えば3月18日、19日の2日間を見ると地上波だけでも4本のバラエティー番組に出演しているみちょぱ。有吉弘行をはじめとした大物司会者のお気に入りであることも強みとなっている。

 インスタグラムのフォロワー数360万人を誇るにこるんは、音声SNSアプリ『クラブハウス』などのトレンドをいち早く活用するなど、今も若者の“カリスマ”であり続けている。また、TBS系ドラマ『俺の家の話』最終回(3月26日)への出演が決まり、ここにきて活躍の場を広げている。

ゆきぽよOUT、めるるIN

 そして、ゆきぽよと入れ替わるように露出を増やしているのが、“めるる”こと生見愛瑠だ。ティーン向けのファッション誌『Popteen』のモデル出身でカリスマ的存在だっためるるは、2020年2月に『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)にレギュラー出演を果たすと、瞬く間に一般にも知られていった。

 2021年に入ると新たに3本のCMに起用され、3月にスタートした『おしゃれの答えがわからない』(日テレ系)でドラマ初出演にして初主演を務めると、さらにはファッション誌『CanCam』の専属モデルに就任。3月23日発売号で表紙デビューと、まさに飛ぶ鳥落とす勢いだ。

「3月6日に19歳の誕生日を迎えて、最近は少し落ち着いた“大人めるる”になりつつある彼女ですが、タレント転校時は“てれやき”や“いかぷんまる”などの“めるる語”を繰り出すギャルキャラを売りにしていました。

 スタッフ受けも良く、こちらがほしがるポイントを抑えているんですよね。やはり、ファッション誌時代から競争を勝ち抜き、さらに芸能界でも成り上がる彼女たちは相当に“鍛えられている”」(バラエティー番組制作スタッフ)

 キラキラした世界に映る女性向けファッション誌。そんな誌面を華やかに彩るモデル、中でもティーン誌のモデルはさぞチヤホヤされる存在かと思いきや、「とんでもない」とは出版社に出入りするスタイリスト。

「ティーン系ファッション誌では、モデルの人気アンケートを集計したランキングを編集部内に張り出すことも多々あり、ランクによって表紙や特集ページを任されたりします。それこそ上位モデルはお姫様扱いですが、下位には容赦ないダメ出しも。写真で笑顔を寄せ合う裏でみながライバルで、日々泣いているモデルの方が多いんです。

 上位に入るにはかわいいのはもちろんのこと、加えていかに個性やタレント性を売り出していけるかを必死に考えている、まさに生死をかけたサバイバル。特に、モデル志望者が殺到する、芸能界への“登竜門”でもある『Popteen』さんでは、ライバルを出し抜くくらいの強い気持ちががないとやっていけないのかも」

 みちょぱににこるん、そして“つばさ売れ”現象を起こした益若つばさ、ハリウッドデビューを果たしたローラも同誌のモデル出身だ。芸能界を渡り歩くには彼女たちのようにキャラを立たせ、尚且つチャンスを絶対に逃さない感性も不可欠なのだ。