これほどの騒ぎを起こした直後に平然としていられるとは神経を疑うが……。事実を確認するため、週刊女性は監督の自宅を訪れた。
しかし、解雇になった後は何日も連続で不在にしているようで、電話も通じなかった。
強豪私立高校では自浄作用が働かない
そこで学校を管理する法人に問い合わせると、
「(監督は)今後は、高等学校および剣道部の活動に関わることはありません」
また横領疑惑については、
「調査では、部費の支出先は『保護者会』であるのに、領収書のあて先は『後援会』となるなど支出系統が不明瞭であると報告されていますが、横領と認定はしていません」
あまりにひどい監督の「異常指導」の数々──。
『ブラック部活動』などの著書がある名古屋大学准教授の内田良氏によると、
「強豪私立高校では部活動が学校の看板なので、監督を解雇にするとそれだけで生徒が集まらなくなり、学校の存続の危機になりかねないという事情があります。そのため、自浄作用が働かないんです」
剣道部の道場には部訓である『一意専心』という言葉が掲げられているが、肝心の監督がご乱心だったようだ。