実録! 私たちもオーバー60で仕事をしています!(1)

 働くシニアのみなさんに、仕事を始めたきっかけや仕事の内容、やりがいなどをリアルに語っていただきました。

《福祉》

◯NPO非常勤職員(76歳)
〜第2の人生と思い、障がい者を支援〜

 16年前、60歳で図書館職員を定年退職。その後、友人から障がい者と共に働く福祉事業所でボランティアをしないかと誘われたんです。

 働き続けてきたので、社会的人間関係を持ち続けたかったし、障がい者支援にも関心があったので引き受けることに。週に3、4日、家から徒歩30分の事業所に通い始めました。いわば、「第2の人生へのソフトランディング」とでもいいましょうか。

 やがて、きちんと仕事をしたいと思うようになり、その福祉事業所を運営するNPO法人の非常勤職員になりました。

 職場は、近隣にある自然食品の店と古本と雑貨の店、公民館内の売店の、3店舗です。私の仕事は、自閉症や車いす生活の人などと一緒に店を運営すること。給料計算や仕入れ商品の支払い事務も担当しています。

 障がい者のみなさんが、時間はかかっても、確実によい方向に変化していく様子を目の当たりにすると、うれしくなりますね。

◯福祉事業の運営(64歳)
〜コロナ禍を見かねて福祉の仕事に復帰〜

 福祉の現場で30数年働いてきましたが、60歳の定年を期に退職。その後は福祉を離れ、パートで働きながら、のんびり過ごしていました。

 ところが、コロナ禍の現状を見るにつけ、いまこそ福祉の力が必要だと痛感。「私も力になりたい」という、自分の本心に気づき、福祉の世界でリスタートしようと決心したのです。

 関係者やまわりの人に、自分の気持ちを伝えるには勇気がいりました。また、時を待つことも必要でしたが、再びフルタイムで福祉の現場に立つことができました。

 子育ても介護も終えた今、何の足かせもなく仕事に集中できることに、あらためて生きがいを感じています。

※イラストはイメージです イラスト/水口アツコ
【グラフ】定年後も社会参加をすることで、心身の健康につながる

《医療》

◯診療所の受付(68歳)
〜患者さんとのふれあいにやりがい〜

 忙しくしていた地域活動に区切りをつけ、「これからはゆっくり老後を過ごそう」と思っていました。ところが、友人に頼まれて、近所の診療所で受付の仕事をすることになりました。

 診療所には毎日さまざまな患者さんがいらっしゃいます。みなさんとのふれあいを通して、人それぞれに人生模様があるのだと実感。自分が意外に世話好きなことも、この年になって発見できました。少しでも患者さんの助けになればと思い、やりがいを感じています。