“爆買い”を支える多方面からの収入

 この散財の原資はどこから出ているのだろう。『役員四季報2021年版』によると、直近の松浦会長の年間役員報酬は2億7500万円だ。ちなみに現在、同額の役員報酬をもらっている人物は2人おり、三井物産の飯島彰己会長と野村ホールディングス森田敏夫執行役グループ共同最高執行責任者の役員報酬がともに同額の2億7500万円となる。

エイベックスの役員報酬。総額5億1,700万円のうち、半分以上が松浦会長に支払われていることになる(エイベックスアニュアルレポート2020より、赤線は編集部注)
【写真】“変な車おじさん”インスタに投稿された豪快ショッピング

 それぞれの企業の最新決算数字(売上高と当期純利益)を見てみよう。(数字はYAHOO! JAPAN ファイナンスより)

●三井物産=売上高8兆102億3500万円 当期純利益3354億5800万円
●野村ホールディングス=売上高1兆6172億3500万円 当期純利益1531億1600万円

 一方……。

●エイベックス=売上高815億2700万円 当期純利益128億3100万円

 松浦氏の報酬について、田中将太郎公認会計士・税理士事務所代表の田中将太郎さんに話を聞いた。そもそも、報酬の額はどのように決まるのか?

「会社の形態にもよりますが、原則としては株主総会で株主の同意を得て、役員報酬は決められます。ただ、一般的には社長の役員報酬がいくら、専務取締役がいくら……と決められるというよりは、総額これくらいと決めておいて、取締役会でその配分を決めていくということになるのが一般的ですね」

 決算数字に対しての金額で比較すると、三井物産と野村ホールディングスに対して松浦氏の役員報酬の高さが突出しているようにも思えるが……。

「松浦さんの役員報酬がとびぬけて高いかと言われると、そんなこともないのではと思います。日本は役員報酬が基本的に安いと言われています。世界のレベルと比較して10分の1に近い。それなのに“もらいすぎだ”と世間の風当たりは強い。松浦さんの場合は、役員報酬のほかに、株式配当で同額くらいもらっているようですね。

 エイベックスさんの有価証券報告書を見ると、ひと株当たり50円となっており、松浦さんはだいたい300万株くらい持たれていたので、配当が1億5000万円くらい。役員報酬と合わせて、去年だと年収が4億円くらいになる計算となります。

エイベックスの大株主一覧。230万株を持つ筆頭の「株式会社マックス2000」は松浦会長が代表を務めている(エイベックスアニュアルレポート2020より、赤線は編集部注)

 それが高いのかと言われると、グローバルで考えればそんなには……というところでしょうか。またエイベックスさんは、役員報酬を業績連動にされています。儲かったらそのぶんもらって、儲からなかったらそのぶんもらえないという、ある程度フェアにはなっているようです。

 正直、買い物的にはこの収入じゃ足りないほどの金額を払っていますよね。役員報酬が2億7500万円といっても、半分ほど税金を払って、2億もない金額になるのかなと。株式配当を入れて2億くらいといったところになると思います。ただ、買われている車を見ると、1台で年収全てが吹っ飛ぶようなものも買われたりしているので……。実際は上場益や別の収入源からのお金なども使われてるんじゃないでしょうか」(田中さん)

 コロナ禍で大打撃を受けているエンタメ業界にあって、バブル期以上にバブリーな生活。平成の音楽シーンを彩った“盛者”は衰えずにいられるか。