日曜日のベテラン対決!

 日曜朝10時台では、ベテラン芸人の司会対決が展開されている。歴史が長いのはこの秋で満20年となる『サンデー・ジャポン』(TBS系)だ。

 その司会が、爆笑問題「頭がいい。政治の話にも説得力がある」(46歳・会社員)という太田光と「前妻との離婚の対応がよくて女性の味方の気がしています」(42歳・会社員)という田中裕二のコンビである。

 太田が暴れれば、田中がフォロー。田中が体調を崩して不在だった時期には、このコンビの絶妙さを実感させられた。

 また、人気者をつくるマネジメント能力も高い。壇蜜やギャルタレントを生み出し、局アナだった田中みな実のぶりっこキャラを開花させ、みな実にとって、卒業回のVTRは「今でもめげそうになったときに見返す」「お守り」だという。

 そんな『サンジャポ』と好勝負を繰り広げているのが『ワイドナショー』(フジテレビ系)。番組の顔はメインコメンテーターである松本人志だが、司会は東野幸治だ。

「感情がないけどそれが情報番組にはちょうどよい」(45歳・パート)「松本に対して媚びない。時間がきたらバッサリ切って進行できるのは東野だけ」(50歳・バイト)という指摘があるように、爆笑問題でいえば、太田に対する田中のような役回りをこなしている。

 そんな東野の「感情がない」キャラを見いだし、面白おかしくいじっていたのが10年前に引退した島田紳助。このレジェンドが手がけた番組の司会をいくつも引き継いだのは、今田耕司だが芸風はむしろ、東野のほうが継承している。毒舌で人や世の中の本質を引き出すトーク術。松本が東野の司会に信頼を置き、進行を任せているのは、自身も尊敬する紳助の影をそこに重ねているからかもしれない。