夫婦や家族に関してしなくていいこと・すべきこと

 家事もしない、これといった趣味もない夫が、会社を辞めたらずっと家にいる……。

「申し訳ないけど、それはしんどいかも」という妻、けっこういるのでは? 長い老後を気持ちよく過ごすためのリストを次に挙げる。

【8】夫婦間のソーシャルディスタンスを保つ→○

 夫婦が家で顔を突き合わせている時間が増えると、「価値観の違いや相手の嫌なところが目につくように」「妻の家事負担が増える」「妻が昼間自由に使えていた時間が制限される」といった問題が出てくる。それが原因で夫婦仲が険悪になることも……。

「模範解答は『夫婦でよく話し合いましょう』なんでしょうが、それができる人は少ないですよね。だったらいっそ、物理的に離れるようにしたらいいんです。お互いが働く、別々の趣味を持つなどして、夫婦間のソーシャルディスタンスを保つよう心がけてはどうですか」

 妻が夫に願うのは「放っておいてほしい」ということ。会社という「居場所」をなくしたからといって、いきなり“密”になられても困る、というのがホンネだろう。

【9】夫を家庭人として独立させる→○

 妻が仕事や趣味で心置きなく家から離れるには、夫の家事能力を育てることが必要。

「夫の家事能力を育てるにはコツがあります。夫のやり方がまずくても小言は言わない。『ありがとう、助かるわ。ただ、これはこうしたほうが後々やりやすいの』とお礼と理由をつけて、『次は気がついたらやってね。とにかくやってくれてうれしい』とお願いする感じで言うんです。

 
そうしたら男はうれしくてすぐやるようになりますよ。『子どもじゃあるまいし』と腹立たしいかもしれませんが、自分が楽になるためのテクニックとして使ってください」

【10】親の介護費用を子が持つ→×

実際に介護にかかった費用について感じていること/SOMPO調べ(2020年)
【グラフ】介護にかかった費用は、準備していたより高かった?安かった?

大原則は、介護費用は介護される本人のお金でまかなうこと。親の介護は親のお金でやってもらい、自分の介護ではわが子に負担をかけない。それにはまず、親が元気なうちにいろいろ話し合っておくことです。

 親が突然倒れると、通帳のありかがわからない、わかってもお金が引き出せなくて困ることが実に多いんです。だから、『介護のこと考えておこうよ』と、お金について聞いておくんです」

 もちろん自分の介護費用の準備もお忘れなく。

「一般的に1人500万円かかるといわれています。それを民間の介護保険とかではなく、現金で用意しておく。そうすれば、介護が必要になっても、ならなくても使えますからね」

熟年離婚で老後ビンボー!?

3号分割シミュレーション/三井住友銀行調べ

「金銭面でいうと、離婚はなるべくしないほうがいいですね。『年金分割』があるといったって、たいした金額にはなりません」

 年金分割とは、結婚期間に応じて、厚生年金部分を分け合う制度。年金分割は夫婦の合意による「合意分割」と専業主婦が対象の3号分割がある。基礎年金部分は分割の対象外なので、場合によっては「夫の年金のうち半分をもらえる」わけではないので注意して。また、共働きで妻の厚生年金見込額のほうが多い場合は、妻の分を夫に分けることに……。

「夫の死後の遺族年金ももらえなくなるわけですから、女性にとっては、経済的には損です。ただ、損得以上に、『この人といるのが、これからの残りの人生で本当に幸せなのか』考えて、NOなら離婚してもいいのではと思います。お金の損得じゃない。楽しいか楽しくないか。幸せか幸せじゃないかで考えたらどうでしょう。だって、お金持ちになるのではなく、幸せになるのが人生の目的ですからね」