ジューンブライドはもう古い!?

 コラムニストであり、ウエディング・プランナーとして、通算約400組を手がけてきた木村隆志さん。ジューンブライドが、どのような背景で浸透し、現在に至るのか解説してもらった。

「一般的に結婚式の人気のシーズンは、3月~4月、そして10月~11月の過ごしやすく晴天が多い時期になります」

 6月は梅雨が始まり、雨が多くなることで結婚式を挙げるカップルが少なくなるシーズンだったという。

「そこでブライダル業界は、6月の結婚式を増やすために、平成の初めごろからウエディング誌などで、ジューンブライドを喧伝するようになった背景があります。

 当時、私は結婚式の現場でプランナーとしてさまざまな相談に対応していましたが、“6月に結婚した芸能人〇〇さんにあこがれて”といった方はいなかったですね」

 ジューンブライドは、あくまでメディアやマスコミが発信したものであって、芸能人のジューンブライドに紐づく形で6月に結婚するカップルが増えるということはなかったという。

「『週刊女性』を読んでいる読者層の方にとっては、『ジューンブライド』は特別な響きを持つかもしれませんが、 21世紀に入ってからは、蒸し暑く雨も降る6月を敬遠する傾向が強くなり、ジューンブライドは減少してきました

 それに加え、同時期から教会式が大半を占めるようになり、天気が悪いと華やかな写真が撮れない、さらには着物での参加が難しいという親世代も。

「女性があこがれる結婚式として人気を博していたジューンブライドですが、やはり気候的にベストではないということから避ける方が増えていきました。今の若い世代は、とりわけジューンブライドにこだわりを持っていないように思います

 例えば、一時期話題になった“結婚式で何か青いものを身につける”というサムシングブルーを気にする人も少ないという。

縁起を担ぐよりも、映えるものを意識します。そのため、梅雨である6月は映えづらいということもあり、ほかのシーズンを選ぶ人が増えています。

 また、ネットが普及したことで、情報量が増え、生活が便利になったことも関係していると思います。好きな時間に好きなものを楽しめる、いうなれば自分好みにカスタマイズできる文化になったことで、結婚式も時期にとらわれず、自分たちが楽しめるものへと変化してきているのだと思います」

(取材・文/我妻アヅ子)