個人事務所「株式会社のんびりなかい」を設立して活動している中居正広は、新しい地図の3人とは異なり、退所後も『金スマ』(TBS系)や『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)の司会をそのまま続け、音楽番組では現役ジャニーズと共演するなど、これまでの退所組を振り返ると“特例”とも言える活動をしている。

「中居くんが退所したことを忘れている視聴者もいるかもしれないくらい、なんの変化も見せずに活動しています。中居くんの事務所はTOKIOと違いジャニーズの系列会社ではありませんが、友好な提携関係を結んでいるんでしょう。SMAPがもともと5人で独立をしようとしたときに、独立後もSMAPの名前や楽曲をそのまま継続して使えるような関係を目指していたと言われています。中居くんは結局ひとりとなってしまいましたが、SMAPが本来目指していたカタチが、そこにあるように思えます」(同前)

 そして、最後はひとりジャニーズ事務所残留を選んだ木村拓哉

「当初はキムタクが裏切ったとか、家族やジャニーズ事務所への恩義を取った大人の選択をしたなどいろいろ言われました。真意は結局わかりませんが、キムタクがSMAP解散後もコンスタントに仕事を重ねていることは確かです」(同前)

1991年のデビュー前、SMAP6人による貴重な特写
1991年のデビュー前、SMAP6人による貴重な特写
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まずは新しい地図と中居の共演から

 5人はそれぞれの道で活躍し続けているが、あまりにも“後味の悪い”解散だったために、いまだに納得できずにいるファンがいるのも事実。当然、再結成を期待する声もまだある。しかし、スポーツ紙記者は「それはほぼゼロだと思います」と切り捨てる。

「ファン思いだった彼らですから、いまもSMAPを求める声があることを全員わかっています。でも、それぞれが順調に活動していることから、彼らにとってもうSMAPは必要なく、けじめがついている気がします。ファンの人たちは、“いまの彼ら”を応援してあげるのがいちばんだと思います」

 再結成まで望まないにせよ、せめていつか共演する姿は見たいもの。その可能性については、

「外部でありながらジャニーズとも適度な距離を保っている中居くんと、新しい地図の共演は近い将来あるかもしれません。それが叶えば相当な前進です。4人の空気が自然であることが確認されたら、あとは木村くんを待つのみです。ジャニーズ事務所は少しずつ体制や方針がアップデートしているので、すぐにとはいきませんが、解散から10年など、大きな節目に期待したいところです」(前出・記者)

 世の中が不安に包まれたとき、何度も率先して立ち上がり、勇気を与えてくれたSMAP。いつか、5人が再び肩を並べる姿をもう一度見てみたい。

〈取材・文/渋谷恭太郎〉