片や、すっかり新しい“相方”と目されるカリスマユーチューバーヒカルとの目玉企画も雲行きが怪しくなっている。

 10月にオープンを予定していた共同経営の焼肉店『牛宮城』だったが、肝心の料理のクオリティーをヒカルに“ダメ出し”されてオープンは無期限延期に。実質的にプロデュースを任されていた宮迫は状況改善を行うために、以降の動画配信を週3回に減らすことを明かしたのだ。

「その後に配信されたのが“100万円プレゼント”企画というわけです。実は“100万円企画”というのは効率よく再生回数アップを狙う、ユーチューバーの常套手段でもあるんですよ」

 と指摘するネットコンテンツに詳しいITライターに教えられて、YouTube内の動画を「100万円」で検索すると、“100万円あげてみた”“100万円をプレゼント”“100万円分買ってみた”などと、ドッキリや検証企画などを含めて数多の動画がヒット。“金持ちユーチューバー”として知られるヒカルもまた、同様の“100万円企画”をいくつかアップしている。

100万円をプレゼントしたら相手がどんな反応をするのか、どんな使い方をするのかを観察するという、少々いやらしい内容が多いんですよ(苦笑)。それでも、みんな100万円はほしいわけでつい視聴してしまうのも事実。でも、言い換えれば、お金さえあれば誰もができる企画であって、いわば工夫のない“手抜き”動画とも言えますね。

 また世間からの注目を集めやすい、手っ取り早い話題作りでもあります。かつてSNSを使って大体的に100万円を“ばら撒いた”人もいました」(前出・ITライター)

各党の選挙公約でも“ばら撒き”が

 2019年と2020年にそれぞれ「100万円を100人に」「100万円を1000人に」と、プレゼント企画をツイッター上で実施したのが『ZOZO』創業者で実業家の前澤友作氏。合わせてこの行動を、“生活に必要な最低限のお金を支給する”ことで社会に与える影響を調査する「ベーシックインカム社会実験」であると説明した。

「真意はどうあれ、ニュースになったことでさらに希望者が殺到する事態となり、話題作りとしてはお釣りが来るくらいの効果でした。前澤さんを騙るネット詐欺が横行するほどでしたからね。当の前澤さんも“お金配りおじさん”を商標出願するなど、すっかり騒動を楽しんでいる様子が伺えました。
 
 さらに言えば、10月31日に投開票を控える衆議院議員総選挙でも“ばら撒き”が目立ちます。各党が“一律10万円給付”“毎月20万円給付”などといったマニフェストを掲げていますが、与党の場合でみると選挙の公約にするのではなく、“なんで、解散前に給付をしなかったの?”と思ってしまいますが(苦笑)」(前出・ITライター)