ドラマの舞台として欠かすことのできない、医療の現場。10月から始まった秋ドラマにも、シリーズ7作目となる『ドクターX~外科医・大門未知子』(テレビ朝日系)、『ラジエーションハウスII ~放射線科の診断レポート~』(フジテレビ系)と、医療ドラマが名を連ねる。しかも、この2作のようにシリーズ化されるケースは少なくない。

 視聴者の心に、どれだけ医療ドラマの医師の姿が入り込んでいるのか? そこで今回、全国40歳以上の女性1000人を対象に「実際に診察してもらいたいと思う、医療ドラマに登場する医師は誰ですか?」というアンケートを実施。どの医師の人気が高いのかをランキングにしてみた。(※30位までのランキングは記事の最後にあります)

 “本当にあの医師がいたら……”という視聴者の妄想。そして、ドラマウォッチャー&コラムニストの吉田潮さんの解説で人気医療ドラマを振り返ると、医師に求める資質が見えてきた!?

 あなたが選ぶMVD(Most Valuable Doctor)は一体、誰?

解説:吉田潮(よしだ・うしお)
◎コラムニスト。医療、健康、下ネタ、テレビ、社会全般など幅広く執筆し、『週刊フジテレビ批評』のコメンテーターも務める。著書に『親の介護をしないとダメですか?』などがある。

失敗しない人は無敵!? 誰もが納得の1位

 栄えある第1位は、「私、失敗しないので」の名フレーズでおなじみ『ドクターX』で米倉涼子演じる大門未知子。

「大門さんににっこり笑いかけられて“大丈夫です。この調子でいきましょう”と言われたい」(兵庫県・68歳主婦)

「“必ず治します。失敗はしません”。未知子さんに言われたら誰に言われるよりも信用できると思います」(岡山県・64歳主婦)

「やっぱり、“私、失敗しないので”を生で聞きたいです」(千葉県・53歳パート)

 といった声が寄せられるように、手塚治虫の漫画、ブラック・ジャックを彷彿(ほうふつ)とさせる、孤高、反骨の天才外科医に診てもらいたい人は多いもよう。“フリーの外科医”という設定だが、アンケート全体の約4割の人が大門未知子を挙げている。

決めゼリフとともに、今や米倉の代名詞ともなった大門未知子
決めゼリフとともに、今や米倉の代名詞ともなった大門未知子

 前出の吉田潮さんは、「やっぱり医師である以上、手術症例数が大切」と1位の選出に納得の表情。

同じ話題作でも『ブラックジャックによろしく』の妻夫木聡のような医者の卵となると、心細くて票が伸びづらいのでしょう。経験値がものをいう世界ですから、毎週のように手術をしている“手術オタク”大門未知子が人気、信頼を集めるのは納得。ドラマといえども、信頼できるかは大きなポイント」(吉田さん)