菅田将暉、北村匠海も主演で大活躍!

 菅田はドラマ映画の両方で主演を張り、成果を上げた。ドラマは、21年4月期の『コントが始まる』(日本テレビ系)で主演。初回が8.9%、最終話は7.6%と視聴率こそ高くはなかったものの、F1層(20~34歳の女性)の視聴率やTVerでの見逃し配信は好調に推移した。

 特筆すべきは映画での活躍ぶりだ。『花束みたいな恋をした』は約38億円、『キャラクター』は約16億円と、10億円超えの主演作を1年に2本も送り出した。

 このほかにも、山田洋次監督作品の『キネマの神様』やスリラー作品『CUBE 一度入ったら、最後』など、多彩な分野の作品で主演を務めた1年だった。2021年11月には小松菜奈との結婚も発表し、演じる役柄にさらなる変化はみられるのか、今後の作品にも注目が集まる。

 20代前半で唯一上位入りを果たした北村匠海は、興行収入42億円を突破した映画『東京リベンジャーズ』で主演。連続ドラマの主演はなかったが、どちらも平均視聴率が10%を超えたヒットドラマ『にじいろカルテ』(テレビ朝日系)と『ナイト・ドクター』(フジテレビ系)に主要キャストとして出演するなど、活躍の場を広げた1年に。層が厚くなる20代若手俳優のなかでも頭一つ抜け出る存在になりつつある。

『とんかつDJアゲ太郎』〜渋谷の中心でとんかつ愛を叫ぶ〜で登場した北村匠海('20月10月)
『とんかつDJアゲ太郎』〜渋谷の中心でとんかつ愛を叫ぶ〜で登場した北村匠海('20月10月)

鈴木亮平や田中圭も休む暇なく出演

 5位タイ以下の顔ぶれをみると、いくつかのグループに分けることができる。まず1つ目は、19時から22時台までのゴールデンタイムの連続ドラマで主役を張る、いわゆるこれまでの男性俳優シーンをけん引してきた面々だ。

 鈴木亮平(38)は、2021年4月クールに『レンアイ漫画家』(フジテレビ系)、7月クールには『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』と2期連続で主演。前者は恋愛ドラマ、後者は医療系とその振れ幅も話題に。『TOKYO MER~走る緊急救命室~』は最終回の世帯平均視聴率が19.5%という高い数字を残している。

 田中圭(37)は、ドラマは『らせんの迷宮〜DNA科学捜査〜』(テレビ東京系)にて主演し、『ナイト・ドクター』では2番手。映画でも興行収入が10億円を超えた『あなたの番です 劇場版』で主演し、約16億円の『そして、バトンは渡された』では助演と、主演と助演とバランスよく出演している印象だ。

 2021年は酒ぐせにまつわるニュースも飛び交ったが、役者としては安定感のある働きぶりだったようだ。このほか、綾野剛(39)、藤原竜也(39)も上位に入っている。

 なお2021年は、ジャニーズ事務所の俳優では櫻井翔(39)、大倉忠義(36)、亀梨和也(35)らがゴールデンタイムの民放テレビ局制作連続ドラマで主演を務めたが、いずれも映画の公開がなかったため(ライブ映画作品は対象外)、上位には入らなかった。

 一方、人気シリーズの『るろうに剣心 最終章 The Final』(約43億円)と『るろうに剣心 最終章 The Beginning』(約24億円)、さらには声優として参加した『竜とそばかすの姫』(約65億円)など、映画でのヒットを連発した佐藤健は、ドラマ出演がなかった。

佐藤健
佐藤健