収監直後に行われること

 刑務所に着いて最初に行われるのが着替えだ。着ていたもの、スマホなどの持ち物を預け、裸になって、官衣に着替える。

「官衣はもちろん、下着も靴下もお古を渡されます。黄色くなった汚い下着に、つぎはぎの靴下はつらかったですが、その後は刑務作業で貯めたお金で購入することができました。ちなみに私が3年の刑期で貯められたお金は5万円でした」

「ボロボロの下着や靴下、脇の黄ばんだ古着シャツ」マンガ/小池恵子『女子刑務所はこわいよ』(竹書房)
「ボロボロの下着や靴下、脇の黄ばんだ古着シャツ」マンガ/小池恵子『女子刑務所はこわいよ』(竹書房)
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 刑務所に入った最初の3日間は、慣れるために独居房で過ごすという。

「テレビもない部屋で、正座させられて何もできないのが苦痛で仕方なかったです。その後、雑居房に移り、集団生活がスタートしました。最初は話し相手ができたことと、テレビがあるのがうれしかったですが、そんな喜びもつかの間。

 私のいた雑居房は6人部屋に8人が入っていたので狭いんです。新入りはトイレの横で眠らされるので、臭いが気になって、最初はなかなか眠れませんでした。布団を敷く向き、たたんで置く場所、部屋で座る位置も向きも決められていて、勝手に寝転んだりもできません

 入浴は週2回で、並ぶ、洗う、湯船につかるの流れ作業だという。

お風呂につかれるのは長くて2分。ゆっくりお風呂に入れるのがどんなに幸せだったかに気づきました

 雑居房ではテレビが見られ、読書もできるという。

本は買うこともでき、小説や漫画のほか、『週刊女性』もありました。読み終わった本を受刑者同士で交換したりもします。おいしそうな料理やステキなホテルの紹介記事を見て、『出所したらここに行きたい!』と思いを巡らせることが、つらい毎日を乗り切る希望につながっていました