マスクを入り口にして、“本命”となる商材は、やはり下着。マスクの3倍ほどの値付け
マスクを入り口にして、“本命”となる商材は、やはり下着。マスクの3倍ほどの値付け
【写真あり】マスクだけじゃない、使用済みの“禁断の商品”が売られている

マスクの他に使用済み下着も

 確かにマスク売りの女性はみな、下着や靴下、使用済みの口紅なども売っている。

「このような売買をする人たちにとって、“商材”が1つ増えたという状況。それまで下着などを売っていた女性たちがマスクを売るようになった。マスクが“よい”のは、元値が安く、使い捨てする物であること。それが拍車をかけているのではないでしょうか」(中村氏)

 ブルセラブーム時代からこういった女性たちへの取材経験の多い渋井氏。販売する女性の人間像とは。

「まずは本当に貧困になっているパターン。あとは“寂しさ”。要するに、こういったやりとりでもいいから相手をしてほしいという人もいます。ツイッターだけでもたくさん同じ商売をしている人がいるなかで、“私を見つけてくれた”という確認になる。“女として見てくれた”“人として見てくれた”という自分の存在確認になっているケースです」(渋井氏)

 実際にツイッターでマスクを販売するAさんに、“その他”の商品についても聞いた。

マスク以外には、使用済みの衣類や下着が中心です。売り子を始めたきっかけは、コロナでアルバイトが削られ、お金に困ったためです」(Aさん、以下同)

 月の売り上げはいかほどか。

マスクは売り始めたばかりですが、今月はマスクだけですと6500円ほどです。ほかの物と合わせると平均して月に1万円から1万5000円くらい。多い月だと2万円ほどになります。それぞれの値段は、使用感や買い手の求める条件にもよりますが、下着セットで4000円、ショーツ単品の場合は3000円です。マスクは1枚1000円、靴下は1500円くらいでお取引しています」