医師が教える「危険な飲み合わせ」の一覧

〜危険な飲み合わせ 処方×サプリ&漢方〜

【高血圧の

・ACE阻害×EPA・DHA(オメガ3系脂肪酸)

 オメガ3系脂肪酸は本来なら血液をサラサラにするいい油だが、と併用することで急激な血圧降下が起こり、めまいや立ちくらみを起こす。最悪の場合、意識を失って命の危険も。

・ACE阻害×セサミン(ゴマ)

 ゴマに含まれる成分、セサミンには血圧低下効果があり、一緒にとると血圧が下がりすぎるおそれがある。

・降圧・利尿・強心×甘草・麻黄(漢方)

 甘草には体内のカリウムを排泄させる作用があるため利尿との併用で血圧が下がりすぎる場合が。麻黄には興奮作用などがあるため、心疾患がある方は不整脈を誘発するおそれがある。

【糖尿病の

・グリメピリド・メトホルミン・インスリン注射剤など×イチョウ葉エキス・アシュワガンダ・ウコン・地黄・麻黄(漢方)

 イチョウ葉エキスなどはインスリンの分泌を促進し血糖降下作用があるため併用すると、低血糖を引き起こすおそれが。けいれんや動悸、意識障害が表れる危険も。

【脳卒中や心筋梗塞の(抗血栓)】

・ワルファリンカリウム×ナットウキナーゼ・ビタミンE・ビタミンK・コエンザイムQ10・甘草(漢方)

 ナットウキナーゼとビタミンEは血液凝固を抑制するため併用すると出血や青あざの原因に。ビタミンK、コエンザイムQ10、甘草は血栓ができやすくなり、脳卒中などにつながるおそれが。

【更年期障害の・うつの・不眠の

・SSRI・SNRIなど×セントジョーンズワート(西洋オトギリソウ)

 セントジョーンズワートはと似た作用があり、副作用が強まる危険が。心臓の異常や手足の震え、うつ症状の悪化などあらゆる症状が表れ、最悪の場合は死に至ることもある。

【骨粗鬆症の

・活性型ビタミンD3製剤×ビタミンD

 これらを併用するとカルシウムの吸収がよくなりすぎて腎臓に余計な負担がかかる。

【抗生物質】

・テトラサイクリン・ニューキノロン系×カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛などのミネラル

 カルシウムなどのミネラルがの成分と結合し、体内への吸収が阻害されるためが効かなくなることも。

〜危険な飲み合わせ 処方×食べ物&飲み物〜

全般×グレープフルーツなどの柑橘類

 グレープフルーツに含まれるフラノクマリンという物質がさまざまなと相性が悪い。高血圧の(カルシウム拮抗など)では血圧を下げすぎたり、高コレステロール血症の(アトルバスタチン・シンバスタチン系)ではコレステロールを下げすぎてしまうほか、最悪の場合は肝機能障害や筋肉組織が溶ける「横紋筋融解症」などを引き起こす危険も。そのほか、脳卒中や心筋梗塞の、心臓病の、鎮静、てんかんの、うつのなどさまざまなの作用を強めるなどの重大な副作用を招くおそれがある。の服用期間中は食べないほうがいい。なお、果肉だけでなく、ジュースもNG。また、グレープフルーツ以外にも文旦、はっさく、スウィーティー、メロゴールドなども要注意。

・高血圧の(ACE阻害)×MCTオイル(ココナッツやパーム種子など植物由来の油)

 MCTオイルの中鎖脂肪酸に含まれるカプリル酸に血圧低下作用があるため、とりすぎると血圧が大幅に下がる危険が。ふらつきやめまいなどの症状が表れるおそれも。

・糖尿病の(グリメピリド・メトホルミン・インスリン注射剤など)×オリーブオイル

 オリーブオイルに含まれるオレイン酸が血糖値を下げるため、服用中は使いすぎ禁物。低血糖で動悸や意識障害を引き起こす場合も。

・糖尿病の(グリメピリド・メトホルミン・インスリン注射剤など)×カフェインの多い飲み物

 カフェインは血糖上昇作用が強いための作用を妨げる。コーヒーや炭酸飲料、栄養ドリンクなど、カフェインの多い飲み物のとりすぎに要注意。

・抗血栓(ワルファリンカリウム)×納豆

 納豆に多く含まれるビタミンKには血液凝固作用があり、併用するとの効果が弱まり血栓ができやすくなる。