年収が高くても若い女性と結婚できるわけではない

 よしずみさん(51歳、仮名)は、自営業で年収2000万円。これまでに一度も結婚したことがなく、“自分のDNAを受け継ぐ子どもが欲しい“と切に思い、婚活を始めました。さすがに20代は難しいと思いましたが、30代ならなんとかなるだろうと、最初は高をくくっていました。なにしろ、自分は年収2000万円の男なのですから。

 そこで、最初は35歳までの女性に片っ端からお申し込みをかけました。ところが、申し込みは、一つも受諾されませんでした。

「いやぁ、僕は婚活を甘くみていたなあ」

 最初に漏らしたのが、そんな感想でした。そして、申し込みをする年齢の幅を上げていき、35歳から39歳にしたのですが、そこでもなかなか受けてもらえませんでした。結局は、41歳、42歳くらいまで引き上げて、やっとお見合いが組めるようになったのです。

 ところがお見合いをしても、お断り。交際に入っても、1度か2度食事をすると、“交際終了“が来ていました。

 交際が続かない理由は、

「10歳上だったので、ジェネレーションギャップを感じた」
「誠実な人柄なのはわかったけれど、結婚のイメージが持てなかった」
「ファッションセンスがオジさんだった」
「会社の上司と話をしているみたいだった」

 などと、手厳しいものでした。

 よしずみさんは「自分には経済力がある。資産がある」とそこに自信を持ち「お金があれば、若い女性と結婚できる」と思っていたのですが、それはこっぱ微塵に打ち砕かれました。

 多くの女性たちが、こう言います。

「結婚生活をしていくのに、お金は大事。でも、もっと大事なのは、相手を男性として好きになれるかどうか。破格にお金持ちのオジさんと結婚するなら、普通の生活ができて、好きになれる男性と結婚したいです」

男性39歳、女性39歳。どっちが結婚しやすい?

 最後に、こんな比較をしてみましょう。

 男性39歳、年収700万円。女性39歳、年収700万円。婚活市場では、どちらが結婚しやすいと思いますか?

 これは、39歳の男性に軍配が上がります。男性39歳で700万円の条件ならば、10歳下の女性ともお見合いが組めるかもしれません。しかしながら、39歳年収700万円の女性は、年下や年の近い高年収男性とお見合いするのは、とても難しい。美容や体型管理に気を遣って、驚くほど若く見える努力をしていたとしてもです。男性たちは結婚するなら、女性の美しささよりも若さを求めます。

 また、男性で何億円の資産があろうが、何千万円の年収があろうが、女性たちは、「億の財産よりも、ある程度の年収がある年齢の近い男性」を求めています。

 そもそも婚活を成功させるには、どうしたらいいのか?

 女性ならば、自分の年齢や経歴を受け入れてくれる男性の層は、どこにあるのかを知る。男性ならば、自分のことを受け入れてくれる女性の層がどこにあるのかを知る。それが分かってこそ、お見合いが組めるのです。

 結婚は「選ぶこと」と「選ばれること」がイコールになって成立する。この単純な法則を忘れないでくださいね。


鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。新刊100日で結婚(星海社)好評発売中。公式サイト『最短結婚ナビ』 YouTube『仲人はミタチャンネル