ライバルがいない独自のポジションを確立

 このように俳優として順調な歩みを続けながら、今年3月には全国5か所のZeppをめぐるツアーの開催を予定するなど、本業であるミュージシャンとしても相変わらずの活躍を見せている。

 さらには、『おはスタ』(テレビ東京系)の火曜日レギュラー、『ヒャダ×体育のワンルーム☆ミュージック』(NHK Eテレ)ではヒャダインとともにMCを務めるなど、バラエティー番組でも大活躍。まさにマルチな活動を続ける存在と言っていい。

 このような自身の活動について、文春オンラインにて次のように語っている。

《同世代の中では、自分の理想とするポジションはとれているのかな、と思っています。僕がやってる活動の代えがきく人を探して、パッと出てこなかったらそれは勝ちだと思うんですけど、同世代で見ると、今僕がいる位置は僕にしかできないなという自負はあります》(文春オンライン2021年5月29日掲載「「あんたら、俺と何が違うんだ!」岡崎体育31歳が明かす“地元で味わった劣等感」より)

 先に挙げたピエール瀧は54歳、峯田和伸は44歳、浜野謙太は40歳とひと世代上。

 同世代のミュージシャン出身俳優では、ロックバンド・黒猫チェルシーのボーカル渡辺大知が近い存在ともいえるが、演じる役柄やバラエティー番組での活躍などで違っており、岡崎体育のライバルとなりそうな存在が見当たらない状況だ。

 俳優・岡崎体育の魅力はコミカルさと狂気の演技までふり幅の広さを備える点。さらにバラエティー番組では印象が全く異なるため、岡崎体育としての認識できていなかったという視聴者も多いかもしれない。

 今回の『DCU』は高い視聴率を誇る枠での放送ということもあり、岡崎体育にとっては、名バイプレーヤーとして、タレントとして知名度を高める絶好の機会となりそうだ。

(文/千歳康一)