腹黒、天然、エロオヤジ……その中でどんなキャラを?

こう見えて、実はネガティブ!?桂宮治 撮影/北村史成
【写真】中身はネガティブでも…元気いっぱいに撮影に応じてくれた桂宮治

 三遊亭円楽の腹黒、林家木久扇の天然、三遊亭小遊三のエロオヤジ……。キャラ立ったメンバーたちの中で、どんなキャラクターを確立させたい?

まだ発表前、(春風亭)昇太師匠から“おまえはそのまま、今までどおり頑張ってやっていけば大丈夫。それで選ばれてるんだから。キャラとか作ろうと思うんじゃないよ。今の宮治のままでやっていけば、そのうちキャラは絶対にできるから”と言っていただいて。

 そもそも、僕がこの場所にいられるのは昇太師匠のおかげ。一門でも、弟子でもないのにずっと目をかけてくださって。だから、信じてやるしかない。変にキャラ付けした回答をしたりせず。師匠方との化学反応でじわじわ決まることだと思うので。それができるまで、いつもどおり一生懸命やっていきたいです」

俳優養成所、トップセールスマンをへて

 『オレたちひょうきん族』よりもドリフ派。吉幾三の座長公演などにも足を運んだ少年時代。舞台上での泣き笑いに心をつかまれ、高校卒業後は俳優養成所へ。

「人と呼吸を合わせるのは得意じゃないし、向いてなかった(笑)。ただ楽しいし、やることないから、バイトしながら続けていただけで」

 養成所の先輩に紹介された化粧品販売で手腕を発揮。サラリーマンの平均年収を大きく上回るトップセールスマンに。

「でも僕はネガティブなので“一生この仕事を続けられるのか?”と思っていました」

 迷いの森の中、後に妻となる2歳上の明日香さんから“貧乏でも、やりたい仕事を一生懸命やってるほうが幸せだよ”と背中を押され、披露宴で“会社辞めます”と宣言。桂伸治に弟子入りしたのは31歳のときだ。売れない時代の借金も、明日香さんの昼夜を問わぬ労働によってさくっと返済されたそう。

「ウチのカミさんには一生、足向けられないですよ。僕が喜んでるときは喜ばないし、僕が落ち込んでるときは一緒に落ち込まずに平常心でいてくれる。今があるのは、もちろんカミさんのおかげですから」

 11歳と9歳の愛娘、6歳の愛息を持つ。趣味は適度な飲酒、子育て、家族と戸越銀座を散歩すること。愛妻家で子煩悩でもある。

「僕、高座では明るいんですけど、普段はけっこう暗い顔して歩いているので。街で見かけたときに“あれ、印象違うんだけど?”って思われるかもしれませんが、それは僕の地の部分なので……許してください!」

宮治がつまらなければ落語がつまらない、に

 やはり、落語家になったからにはいつかは『笑点』に、という気持ちが?

「これね、“落語家あるある”で。親戚縁者から“早く『笑点』に出られるようになるといいね”って言われるんですけど、全員が目指してるわけじゃないんですよ(笑)。

 ただ、僕は学校公演が好きで、離島の小学校にも行ったりしますが、落語をまったく知らない子でも『笑点』は知っている」

 “笑点=大喜利メンバー=落語家”というイメージはどうしてもある。だからこそ、

「笑点メンバーになった僕の高座が面白くなければ、“笑点=落語家=宮治がつまらない=落語がつまらない”と思われちゃう。一生懸命大喜利をやって、視聴者に喜んでもらうのは当たり前。それは大前提なんですけど、今まで以上に落語に熱を入れて。ものすごく面白いものを、これから常に提供し続けないといけない。身を引き締め、もっと頑張らなきゃいけないという気持ちが強いです」

【プロフィール】
かつら・みやじ。'76年10月7日生まれ。'08年、桂伸治に弟子入り。'21年2月、落語芸術協会の落語家としては春風亭昇太以来、29年ぶりとなる5人抜きで抜擢真打ちに。若手ユニット『成金』メンバー、『笑点 特大号』(BS日テレ)の“若手大喜利”元メンバー

『笑点』
毎週日曜午後5時30分~(日本テレビ系全国ネット)放送中