小さくても人並みに悩みがあると聞き少し安心! とはいえ持ち前の“6割の処世術”で大きな悩みとは無縁のナジャさんを、唯一といっていいくらい精神的に落ち込ませるものがある。それは病気だ。

「健康面が脅かされたときは、メンタルが落ち込む性格みたい。去年コロナにかかったときも落ち込んで。もう治ってるってお医者さんも太鼓判押してくれてるのに勝手にダメって思い込んでご飯も食べられなくなったり……。健康に不安があると異常にメンタル弱くなるのよね。

 だから、普段からなにかあるとすぐ病院に行くんよ。毎月、採血もしてるし、ちょっと喉が痛くても目がかゆくても病院行くし。で、なんも悪くないけど病院に行ったっていうんで、気分的にすっきりして健康になってるんですよ。“病院行く健康法”です。ほんま迷惑ですね(笑)」

失恋がきっかけで“恋愛恐怖症”に

 ナジャさんが落ち着ける時間はとにかく“ダラダラ”過ごすとき。ボーッとしながら干し芋を食べて、YouTubeを見るのがお気に入りだ。

『毎日ザレゴト人と比べて生きるには人生短すぎるのよ』(1650円/大和書房)。ナジャさん流のラクに生きる人生哲学を軽快でコミカルな話し口調で綴った1冊。「毎日頑張ってるみなさんに、“そんな頑張らんでもいいんちゃう?”って伝えたい。本を読んで肩の力を抜いてもらえたらうれしい」※記事中の書影をクリックするとアマゾンの販売ページへ移動します
【写真】ナジャ、ミッツ、IKKOが桜の下で揃い踏み、圧がすごい!

 最近はタイのボーイズラブのドラマもよく見る。年下男子の恋愛に胸キュンなんだそう。そんなナジャさん、実は20歳のときにした初めての恋愛で、失恋と友達の裏切りに同時にあい、それからは1回も恋愛しないまま今に至るという。

相当傷ついたんやろうね、私。それ以来、恋愛恐怖症みたいになって、ずっと恋愛してない。だから、47歳になったいま、後悔をいちばんしてるのがそこかも。BLドラマを見てると、みんな肌もキレイでシミもなくてピチピチで、あぁ、若いころに恋愛しておけばよかったなぁって。

 いまは恋愛はしたいけど、付き合ったとして、顔近づけたときにシミだらけの顔とか、いざベッドに入ったら背中とかすごいシミあるし、変なとこから毛が生えてたりとか……そういうのをさらけ出すっていうのがネックで踏み出せない。

 付き合うか付き合わないかで、うだうだしてる若い子がいたら、若いうちにいっぱい恋愛しておいたほうがいいよってアドバイスするわ!」

 恋愛に関しては、普通の人と同じように悩み、乙女のように恥じらいを見せる可愛らしい一面も。

街歩いててもタイプだなって思う人は山のようにおるけど、いかんせん自分から行くタイプじゃないから。タイミングかなと思う。死ぬまでに1回は経験しとかなあかんって思ってる。そのときは報告します」

 いつか幸せな報告を聞ける日を待ちたい。

ナジャ・グランディーバ
兵庫県出身。大阪在住のドラァグクイーン。『ゴゴスマ』(CBC)、『よんチャンTV』(MBS)、『バラいろダンディ』(TOKYO MX)、『ウラのウラまで浦川です』(ABCラジオ)などにレギュラー出演するなど、各種メディアで幅広く活躍