大学生活と競技の両立、その難しさ

“4年で卒業”なんて、わざわざ目標に掲げることのようには思えないけれど、先輩スケーターたちはそろって苦戦していた様子。

中京大学の先輩である浅田さんは、'09年に入学して、1年間の休学を挟んで'15年に卒業しています。宇野選手も、'16年に入学して現在も在学中です。また、早稲田大学に通っていた羽生結弦選手は8年生で卒業しています」(前出・スポーツ紙記者)

 スポーツジャーナリストの折山淑美さんも、大学生活と競技を両立する難しさを憂慮する。

「試合では遠征があり、当然、日々の練習時間を確保する必要もあります。大学の勉強や課題などをこなす時間をつくるのはかなり難しいでしょう。特に本格的なシーズンに入ると、練習以外はほとんど何もできないのではないでしょうか」

 あの選手たちも……。

北京五輪金メダリストで、アメリカの名門・イェール大学を休学していたネイサン・チェン選手は北京五輪を終えて、復学して勉強に集中したいと言っています。羽生選手もコロナ禍に卒論を仕上げていましたが、試合がなくなり時間ができたおかげだと思います」(折山さん、以下同)

 鍵山は先輩金メダリストたちに倣って、大学4年で迎えるミラノ・コルティナ五輪での金メダルに向けて、競技を優先させるだろう。

「本人も“なにがなんでも4年で卒業”と思っているわけではないでしょう」

 学業とスケートを両立する難易度は高いけど、金メダル級の努力で頑張ってほしい!