「初めての映画撮影でしたが、これからいろんなお芝居をさせていただくうえで宝物になりました」

 実話を基にした映画『20歳のソウル』(5月27日公開)の主人公・浅野大義(神尾楓珠)の親友で吹奏楽部のメンバー、佐伯斗真役でスクリーンデビューした佐野晶哉。

「秋山(純)監督はリアルを追求される方で、リハーサルとかはほとんどなくて一発撮り。現場ではたわいもない話をしながら芝居観を教えてもらいました。憑依するような役ではなく、僕のままでいいと言ってくださる役でうれしかったです」

中学2年生のときに通ったピアノ教室では

 関西ジャニーズJr.から3年前に結成された6人組、Aぇ!groupのメンバー。楽器演奏もできるアイドルグループでドラムを担当する。中学時代は吹奏楽部でサックスを担当、声楽科のある高校に進学し、今春卒業した音大(短大)では作曲を勉強した。劇中ではパーカッションのほかにもピアノを吹き替えなしで演奏した。

ピアノは楽譜が読めるようになりたいと思って中学2年のときに教室に通ったけどまったく練習しなかったです。高校入試のときはピアノの試験があったので簡単な曲を必死に練習して入学できました。今回、監督は僕がピアノで弾き語りしている動画を見て“弾ける”と思っちゃったみたいで……。実際は、猛練習した後の動画だったんです

 そんな監督の期待もあって、闘病生活をする大義が作曲した『Jasmine~神からの贈り物~』をピアノ演奏したシーンの撮影は思い出深い。

「自宅やロケ先でスタジオを借りて猛練習したけど一度もミスなく弾けたことがなかった。それがリハーサルなしの本番だけ自分が満足できる演奏ができました。

 斗真が演奏している途中、『ジャスミン』の意味は神様からの贈り物、今日も生きられていることを実感するという大義のセリフに気持ちが動かされて、自然に涙があふれました。リハなしぶっつけ本番の監督の演出だからこその感情だったと思います」

 音楽は5歳年上の兄から影響を受けた。

中学のときに吹奏楽部でドラムやパーカッションをやっていて、その姿が普段と違ってカッコいいと思いました。

 兄はミュージカルも好きで、その影響で小学2年からミュージカルスクールに通いました。小学3年からは劇団四季の舞台『サウンド・オブ・ミュージック』や『ライオン・キング』に子役で出演していて、歌って踊るのがめちゃくちゃ楽しかったです。将来はミュージカル俳優になりたいと思っていました

 アイドルへの転向は、中学2年のとき。兄の友人が出演していた堂本光一主演の『EndlessSHOCK』を一緒に観劇した母親がオーディションに応募したのがきっかけ。

「ジャニーズとかまったく知らなかったけど舞台を見て、こんな世界があるんやと衝撃を受けました。そんな話を母親にしたら履歴書を送っていました。

 最初はアイドルに抵抗があったし、吹奏楽部の夏の最後の大会が終わった翌日にオーディションがあって、1日早かったら部活を優先して行ってないと思います。オーディションもなんで行かなあかんねん。どうせ落ちるやろと思っていたけどジャニーさんに選んでもらえたので、ミュージカルとはちょっと違うスタイルで歌って踊っています