日本サッカー協会からの回答は

 日本サッカー協会に今回のチケット販売や高額転売について話を聞いた。

――今回のブラジル戦、『チケットJFA』はアクセス過多により、多くの人がアクセスすら出来なかった。サーバーの増強など、今後対策を取る予定はあるのか。

「アクセスがしづらかったことは事実ですが、ブラジル戦の一般販売前に増強はしていました」(日本サッカー協会広報、以下同)

――今回のチケットの販売は、「先着制」だった。「抽選制」にした場合、アクセス過多や転売目的の購入がある程度防げる可能性があるが、抽選制の導入の予定はあるのか。

「1月、3月に行った最終予選では抽選制を導入しており、本試合においても抽選制を予定していました。しかしながら、まん延防止措置の解除など、スタジアムにおける入場可能者数の決定が、抽選制を実施するために必要な準備期間の締切を過ぎてしまったため、先着制にせざるを得ませんでした」

――今回のブラジル戦のチケットの裏面には、《営利を目的としてチケットの転売は、いかなる場合にも固くお断りします》と記載されている。これは「日本サッカー協会として、転売は禁止している」という解釈で間違いないか。

「転売は認めておりません」

――今回のブラジル戦は、最安値である「カテゴリー4」のチケットすら数万円という高額で取り引きされるなど、高額転売が目立った。日本サッカー協会として、今後転売対策をどのように考えているか。

「これまでも抽選販売を行ったり、またオークション等の会社に対し取り下げを依頼する、警察と情報を共有する、などの対策は行ってきました。今後も新たな対策の導入を検討していきたいですが、主催者側だけで対応するには限界があるので、多くの方々の協力を得て、これからも取り組んでいきたいと考えています」

 試合を見たいと願う人が正規に購入できるように、また席数以上に購入希望者がいたとしても健全な販売方法となるように……。試合前からファンたちに高額が必要となる争奪戦という“絶対に負けられない戦い”を強いるのは今すぐ是正すべきだろう。