いきなり抗議文、という透けて見える“怒り”

 ちなみに、取材記者であるテレ東の官邸キャップは政界に深く食い込んでいる人物で、

「二階さん(自民党前幹事長)の食事会にもよく出席して、情報収集に余念がない人ですよ。生稲議員の周辺が、本人の資質などに言及したのは間違いないと思いますよ。うそをつく人でもないし、理由もないので」(民放報道記者)

生稲晃子議員のツイッターに掲載された、池上彰氏への抗議文
生稲晃子議員のツイッターに掲載された、池上彰氏への抗議文
【写真】「強く抗議します」番組に送られた生稲議員側の抗議文

 池上氏の発言に腹を据えかねたようで、生稲議員側はツイッターで、抗議文をわざわざ添付し、テレビ東京プロデューサー宛てに送付したことを報告した。

「生稲議員の名誉のため、という気持ちはわかりますが、いきなり抗議文というのは政治問題化しすぎ。経緯の説明を求めたりする質問状にとどめて、それから次の段階にいけば、共感も得られやすいんじゃないでしょうか。生稲議員の温和なイメージと、それを支えている人のそうではないイメージのギャップを感じてしまいましたね」(前出・スポーツ紙選挙担当記者)

 ついつい口を滑らせてしまった池上さん、いきなり抗議文を送りつけた生稲議員サイドの対応。

 生稲議員議員としての資質を磨き、勉強を深め、遠くない将来に政策論争や公開討論の場で池上さんにひと泡吹かせる日が来ることを、有権者として願う。

〈取材・文/薮入うらら〉