動画投稿者は後に《犯罪者が紛れこんでもしもの事があったらJリーグが責任取るんかな。後から事件になってからじゃ遅いよ。》と、あらためて“事件化”した可能性にも触れて危惧。たまたま負傷者が出なかっただけ、と言える節があるのも確かだ。

事件起きれば“訪日控え”が起きる

 サッカーとは状況が異なれども、7月8日に奈良県で参院選応援演説中だった安倍晋三元首相が銃撃される事件が起き、岸田文雄首相も「警備体制に問題あった」と言及したばかり。警備をすり抜けて、簡単に“犯人”の侵入を許した面では同様とも言えよう。

 全国紙政治部記者は、事件が続けば「訪日控えが起きる」可能性も示す。

「元首相という“要人”を易々と襲撃させたことに、海外のニュースでも”手薄すぎる”などと警備体制の甘さを指摘する声も見受けられました。今後、万が一にも海外VIPを危険に晒すような事態が起きれば、日本の安全神話が崩れるとともに、スポーツ選手も含めて来日を控える場合も出てくるかもしれません。

 警察だけでなく、民間の警備会社にもあらためて要人擁護への認識や、警備体制のあり方が再認識されていると聞きます。事件を事前に含める意味でも、今1度、サッカー協会さんも“要人”を招いていることを自覚した方がいいでしょう」

 パリSGの日本ツアーを主催する公益財団法人日本サッカー協会(JFA)に、警備体制についての見解を聞くと、

《JFAでは運営をしておらず、今回お尋ねいただいた件についても報道を通して把握しているまでですので、コメントは差し控えます。》との答えが。

 海外チームを招く日本代表戦や、全国各地のJリーグの試合でも通じる案件ではあると思うが。

※7月19日17時現在、『Paris Saint-Germain JAPAN TOUR 2022』運営会社に見解を取材中。回答があり次第、追記いたします。