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ー “ニーニー”はあえてウザい芝居を目指した

「俺さまが、かの有名な沖縄の一番星。比嘉賢秀やさ!」

 NHK朝ドラちむどんどん』の劇中で何かとトラブルを起こしてしまう比嘉家の“ニーニー”こと賢秀。彼を演じているのが竜星涼だ。

「原宿の竹下通りでスカウトされて芸能界へ。現在、朝ドラで主人公の姉役を演じる川口春奈さんとは同じ事務所で、下積み時代に一緒に演技レッスンをしていた仲です。デビュー3年目で若手俳優の登竜門である特撮ドラマ『獣電戦隊キョウリュウジャー』のキョウリュウレッド役に抜擢され、注目を集めるようになりました。2020年には大半を全裸シーンで挑んだ映画『ぐらんぶる』で主演を務めるなど、活躍の場を広げていますね」(テレビ誌編集者)

 俳優デビューから12年。今回の役で彼の名前と顔が一致したという人も少なくないだろうが、デビュー間もないころから竜星を知る芸能プロ関係者によると、

パリコレでのモデル経験もあるだけあり、私服もオシャレだし、スタイルもよく洗練された雰囲気。彼がスタジオに現れるだけで空気が一変するほど、スターのオーラを持っていますね

 あの有名なロックスターが、とにかく好きなのだという。

「撮影現場ではおちゃらけて盛り上げ役を買って出る一方で、ひとりでいるときの佇まいはどこか矢沢永吉さんっぽいんですよ。彼が矢沢さんの著書『成りあがり』を常に持ち歩くほどの大ファンと聞き、納得しました」(同・芸能プロ関係者)

 業界の評価とは裏腹に、ドラマが進むにつれて、ニーニー役への批判は増えている。

《沖縄の人がみんなあのドラマの人のようだと誤解されるのが悔しい!》

“ニーニー”はあえてウザい芝居を目指した

 SNS上ではこういった意見をよく見かけるが、ドラマの舞台である沖縄での評判はどうなのだろうか?

「沖縄ではお墓を守る長男は特別な存在で、他県以上に甘やかす傾向が強いんです。また“なんくるないさー”という言葉は“正しいことをしていれば、なんとかなるさ”という意味ですが、“なんとかなるさ”の部分だけを都合よく解釈して、その場しのぎで生きている男性も少なくない。地元の視聴者の間では“イライラするけど、どこか憎めない沖縄の長男を見事に演じきっている”と絶賛されています」(地元紙の記者)

 今回の役柄も、すべて計算したうえで演じている。

「竜星さんは賢秀役を“あえてウザい芝居を目指した”とテレビ番組でも語っており、多くの批判も“役者冥利に尽きます”と前向きに捉えていますね。おバカな役からシリアスな役まで演技の幅も広いので、業界関係者の間では、ネット上の批判の声もマイナスにはなっていません」(テレビ局関係者)

 先日の第89話でも、矢沢のヒット曲『時間よ止まれ』を熱唱していた竜星。逆風を吹き飛ばし、芸能界の一番星になってほしい。