DJ KOOといえど、もちろん元気な日ばかりではない。トーンダウンもときにはするが、「今日はもう無理というときは、“無理です!”と言い切っちゃう」と潔い。

「“無理”というのは僕の中ではある意味前向きな言葉。“もう無理!”と言って、いったん肩の力を抜いて考え直せばいい。“やらなくちゃ”と自分を追い込まず、“今日はもう無理だからいいよね”とルーティンを崩すことも大切なルーティンだと思う」

「病気を経験して、思考回路が変わった」

 気持ちを切り替え、前向きな妥協を自分に許す。それがDJ KOO流のルーティン。

「僕は夕食後のウォーキングを毎日のルーティンにしているけれど、“暑すぎるから今日はやめよう”なんて日もあって。そこで“じゃあそのぶん野菜を食べよう”“バテないようお肉を食べてエネルギーを蓄えよう”と前向きに考える。トライ&フォローです。トライ&エラーだとエラーの言葉がネガティブに響いてしまう。トライして、ダメでも違う形でフォローすればいい」

 8月8日に誕生日を迎え、61歳になった。そんな彼は著書『あと10歳若くなる! DJ KOO流 心・体・脳(シンタイノウ)の整え方』を出版。“何歳からでも健康志向になれる”“何歳になっても知ることは幸せである”など、病気を克服したことで得た彼独自のルーティンを紹介。

「本の発売日に娘がサプライズでケーキを焼いてお祝いをしてくれました。家族はひと足先に読んでいて、“わかりやすい”“押しつけがましくなくていい”とお褒めの言葉をいただいています(笑)」

 と、家族からも“物書き”としても評価をしてもらえているよう。DJ歴42年目に突入した今、改めてこの先何か挑戦してみたいことは?

「61歳は動いているDJ KOOをお見せしたいですね。来年TRFが30周年を迎えるので、それに向けてちゃんと基礎からダンスを習ってみようと思っていて。踊るDJです。メンバーには“KOOちゃんは30年間ずっと私たちのダンスを間近で見てきたわけだから、そろそろできてもいいんじゃない?”と言われていて、TRF30周年ライブではDJ KOOのソロダンスを披露したいと思います(笑)」

 還暦を越え、ますますチャレンジ精神は増すばかり。自身の活動を通し、「元気を振りまいていけたら」と語る。

「僕の命は、病気から復帰したことでもらったようなものだから、これからお返ししていかなければいけない。クリエイティブな音楽活動では自分がメインという感覚が強かったけど、今はみんなが元気になってくれることが僕のライフワークとして念頭にある。    病気を経験して、思考回路が変わったのかもしれません。僕もルーティンを続けることで、元気を取り戻すことができました。大事にしたいのはやはり健康で、自分の身体を大事にするということは、家族や仲間を大事にするということにもなる。まずは毎日のルーティンを楽しく笑顔で続けること。そしてみなさんに元気になってもらえたらいいですね」

読むと元気になれる『あと10歳若くなる! DJKOO流 心・体・脳の整え方』(PHP研究所刊1650円)表紙をクリックするとAmazonの商品ページにジャンプします。
【写真】「10歳若くなる!」DJ KOOのルーティンが紹介された著書

取材・文/小野寺悦子