8月末に過去の性加害が報じられたことで窮地に立たされている香川照之。迫真の演技力を持つ実力派俳優だっただけに、ファンの間では落胆の声があふれている。

「彼の熱のこもった演技は間違いなく父親の市川猿翁さんを意識しています。カリスマ性あふれる芝居で見る人を魅了し、たちまち人気役者になった猿翁さんは、現代劇にも通じる派手な演出を取り入れた“スーパー歌舞伎”を確立し、新規のファンを獲得しました。演出家としても結果を残すなどして、澤瀉屋の存在感を高めた方です」(歌舞伎評論家の中村達史氏)

「自分は猿翁の婚約者」楽屋に押しかけ

 しかし、トップスターゆえの“厄介事”がついて回ることになる。

'92年ごろから、1人の女性が四六時中つきまとうようになったんです。彼女は猿翁さんの出演する舞台を派手な着物を着て最前列で連日鑑賞。客席が沸くような盛り上がりを見せても、能面のように表情を変えず猿翁さんを見つめ続ける不思議な人でした。ついには周囲に“自分は猿翁の婚約者”だと主張して、楽屋に押しかけるようになったんです」(松竹関係者)

 恐怖を覚えた猿翁は、マネージャーを通して説得や牽制を試みるも効果はなく、その後も舞台や宿泊先で待ち伏せされるなど、ストーカー行為はエスカレートしていった。

'95年に楽屋裏に侵入したときは、猿翁さんが直接“つきまとわないでほしい”と告げると激高。傘を振り回すなど大騒ぎになりました。翌年にタイ・バンコクで行われた猿翁さんの歌舞伎公演でも宿泊先までついてくるなど、いっこうに収まる気配はありませんでした」(同・松竹関係者)

 長年にわたって被害を受けていた猿翁だったが'98年に司法の力で決着がつく。

女性には“猿翁さんの舞台を鑑賞してはいけない”や“半径200メートル以内の接近禁止”、“50万円の慰謝料の支払い”といった判決が下りました。さすがに懲りたのか、それ以降は猿翁さんの前に姿を見せなくなったそうですよ」(同・松竹関係者)

 親子ともども、女性絡みで痛い目を見ているようだが、孫の市川團子ははたして……。