「C氏からBさんに電話で、“警察から相互暴力と聞いています。トラブルはお互いに何かないと起きないです”とBさんにも非があったような言い方をされたそうです」

 一方でA氏は以前からトラブルを起こしていたことや、今回のことがきっかけで解雇になったとC氏は説明した。

ケガの具合がひどく、会える状態ではなかった

「Bさんは、組織のトップがもっと現場に目を向けて、事件を真摯に受け止める必要がある、と局長からの謝罪を求めましたが、C氏から“そういった慣習はない”と断られたそうです」

 この応対に不信感を抱いたBさんは警察に相談。Bさん側に非があるような形ではないと判断した警察からC氏へ連絡がいき、同日夜にC氏から再び謝罪の電話があった。

 この謝罪電話から5日後、郵便局側の担当が別の部長D氏に変わったが、局長の謝罪について進展はなく、体調の優れないBさんは整形外科とメンタルクリニックを受診していた。

「日を追うごとに痛みが増してきたそうで、病院に行っていました。整形外科ではむち打ちと診断され、首を固定。1週間は絶対に安静にするようにと言われたそうです。メンタルクリニックでは、急性ストレス障害と診断されていました。

 郵便局員の制服を見ただけでフラッシュバックして、人通りが少ない道やエレベーターなどで男性と一緒になると動悸や過呼吸になるそうです。ランニングが趣味の人でしたが、外に出られなくなったことでうつぎみになっているようで、心身共に傷を負っていました

 騒動から1週間後の9月14日、事態が一歩前に進んだ。

「安心して郵便局をご利用いただけるよう」と記載(日本郵便HPより)
「安心して郵便局をご利用いただけるよう」と記載(日本郵便HPより)
【写真】動画撮影をやめさせろと言う郵便局員・A氏

「D氏から局長と午後2時に謝罪に伺うとBさんの留守番電話に残っていました。ただ、Bさんはケガの具合がひどく、会える状態ではなかったので、別の日にしてほしいと連絡したそうです」

 その2日後、Bさんは別の整形外科を受診。むち打ちのほかに腰部挫傷、両足関節の捻挫などと診断され、回復するまで車いすで生活することになった。この一連の事態について、編集部が麹町郵便局に問い合わせたところ、代わりに日本郵便株式会社の東京支社が対応。