目次
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ー カウンターのお寿司屋に作業着で現れた男性
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ー ヨレヨレの服を着て、足にはウオの目
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ー お見合いからデートまで毎回同じ紫のチェックシャツ

「どんなお相手と結婚したいですか?」という質問に、「自然体でいられる方」「一緒にいて気を使わない方」と答える人が多いかと思います。確かにデートのときに相手に気遣いばかりしていたら、疲れてしまいますよね。 

 ですが、婚活にとって大切なのは、相手の気持ちをまずは手に入れること。恋に落とすことです。そうするために最初のうちは格好をつけていいところを見せることも大事です。

 ライターをしながら婚活現場に関わる筆者が、目の当たりにしている婚活事情を、さまざまなテーマ別に考えて行く連載。自然体で普段どおりに振る舞って、大失敗した男たちの事例をご紹介します。

カウンターのお寿司屋に作業着で現れた男性

 あけみさん(32歳、仮名)は先日、建設業の男性、ゆうまさん(35歳、仮名)とお見合いをし、その後、仮交際に入りました。そして、はじめてのデートを終えたときに、「交際終了でお願いします」と、連絡を入れて来ました。

 交際終了の理由がこうでした。

「仕事終わりに、『駅ビルの上にある飲食店街で、お食事をしましょう』ということになっていました。前の日にLINEが来て、『お寿司屋さんを予約しました』とのことでした。それで、私はいつもよりもおしゃれな服装で、その日は会社に行きました」

 仕事を終えてから、待ち合わせ時間よりも少し早めに駅ビルに行き、お店を確認してからトイレに行って、メイクや髪型を整え直したそうです。トイレに全身が映る大きな鏡があったので、そこで服装もチェックして、待ち合わせのお寿司屋さんに向かいました。

 入り口で待っていると、ゆうまさんがこちらに向かって歩いてくるのが見えたのですが、その格好に目を白黒させてしまいました。なんと、現場の作業着にクロックスを履いて現れたのです。その日の仕事が激務だったのか、作業着の所々が黒く汚れていて、クロックスには土がついていました。

「お待たせしました。中に入りましょう」

ゆうまさんは、入口でお店の人に名前を告げると、2人はカウンター席に案内されました。カウンター席には、ほかにもカップルがいましたが、男性はスーツ姿だったり、カジュアルでもきれいめの服装だったといいます。

 あけみさんは、私に言いました。

「私はデートだと思っておしゃれをしていったのに、作業着で現れるってどういう神経なんでしょうか。隣に座っているのが、恥ずかしかったです。これって、私が気にしすぎですか? でも、TPOってあると思うんですよ。『スーツで!』とは言いませんが、汚れた作業着でカウンターのお寿司屋さんは、なしでしょう?」

 ゆうまさんにとって作業着は日常の服装で、それでランチタイムには飲食店に入ったり、コンビニに行ったりしているのかもしれません。ただ、まだお互いのことを知らない仮交際中のデートのときは、もう少し服装にも気を使ったほうがよかったですよね。