沢尻エリカ(36)→川口春奈(27)

 '19年11月に麻薬取締法違反の容疑で逮捕された沢尻エリカ。そのときすでに大河ドラマ『麒麟がくる』の帰蝶役として撮影が進んでおり、2か月後には放送を控えていたこともあったため、制作現場は大混乱に陥った。

「代役として白羽の矢が立ったのは川口春奈さん。しかし彼女はゴールデン帯初主演を果たした'13年のTBS系ドラマ『夫のカノジョ』で、ワースト視聴率を塗り替え“低視聴率女優”のレッテルが貼られていました。加えて、丸顔で幼さが残る川口さんとクールな沢尻さんとではイメージも正反対。スタッフ陣からも不安の声が上がったそうです」(制作会社関係者)

 しかし、いざ放送が始まると予想外の反応が。

川口さんの演じた帰蝶は“あどけなさが残るも戦国時代を懸命に生きた女性”というイメージで大受け。急な代役、しかも時代劇初挑戦にもかかわらず、所作も含め完璧にこなしたと話題になりました。今では人気女優の1人ですね」(同・制作会社関係者)

 絵に描いたような代役の大成功例。川口も帰蝶を演じることで、女優としても羽ばたいたようだ。

広瀬アリス(27)→ 石田ニコル(32)

(左から)広瀬アリス、石田ニコル
(左から)広瀬アリス、石田ニコル

「今年9月に始まった劇団☆新感線の公演で、古田新太さん主演の『薔薇とサムライ2 海賊女王の帰還』に出演予定だった広瀬アリスさんが体調不良のため今年4月に降板。代役は石田ニコルさんが務めています」(スポーツ紙記者)

 ふたりともモデル出身ではあるが、その後に積み上げたキャリアは対照的だ。

「広瀬さんは地上波でも主演を張るほど女優業に専念していますが、石田さんは女優以外にバラエティーもこなすマルチタレントとして活躍していますね」(制作会社関係者)

 しかし、今回の代役で石田の人生が変わるかもしれない。

「劇団☆新感線は、ハードな稽古と豪華な出演陣との共演で鍛えられることもあって“役者なら絶対出たい舞台”として業界内では知られています。今回の起用で石田さんも演技面でひと皮むけて、女優業に専念するかもしれませんね」(舞台関係者)

 来年1月にはミュージカルの仕事も決まっている石田。役者としてさらなる成長を遂げた彼女の姿が見られそう!

ペリー荻野 時代劇研究家、コラムニスト、ラジオパーソナリティー、放送作家。愛知教育大学在学中に中部日本放送でラジオパーソナリティー兼放送作家として活動を開始

主な代役の歴史
主な代役の歴史