「ありえない」カップルの組み合わせは?

 続いて「ありえない」カップルランキングの結果を見ていこう。

 1位の『となりのチカラ』('22年、テレ朝系)は、松本潤(39)と上戸彩(37)が夫婦役を務めるホームコメディー。思いやりと人間愛だけは人一倍、だけど何をしても中途半端で半人前な主人公の男と、よく怒るけど明るく一家の大黒柱のような妻。「夫婦の性格が正反対すぎて不釣り合い」(30歳・千葉県)、「夫婦関係にリアリティーの薄さを感じる」(37歳・茨城県)

 “強い妻”という夫婦関係はうまくいきそうではないか。しかし神崎さんは指摘する。

「今どきの理想の夫婦像は『対等であること』です。言いたいことがあったらお互い口にできることが大事。だから、現実とかけ離れた印象になったのかもしれません」

 2位の『初めて恋をした日に読む話』('19年、TBS系)は、恋も受験も就職も失敗した32歳のアラサー鈍感女子がイケメン3人にアプローチされるという設定。深田恭子(39)、永山絢斗(33)、横浜流星(26)、中村倫也(35)が出演。

「年の差がありすぎて無視できない」(39歳・東京都)、「設定に無理がある」(32歳・静岡県)

 一見うらやましい設定に思われるが、神崎さんは非現実的な部分などを指摘。

「イケメン三人衆から思いを寄せられること自体、現実離れした設定。ヒロインのモテっぷりがよすぎて、しかもイケメンに言い寄られているのに鈍感すぎるキャラも女性視聴者には鼻につくのかもしれません」

 3位の『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』('21年、TBS系)は、人並みで普通の幸せを手にしたいという今どきの安定志向の女性編集者と“子犬系”御曹司のカメラマンの恋。上白石萌音(24)と玉森裕太(32)が演じた。

「仕事ができなすぎる彼女に惹かれるというのは実際にはない気がする」(25歳・山口県)、「仕事がうまくいっていないのに恋だけトントン拍子でズルい」(35歳・神奈川県)

 神崎さんのもとにも、この恋愛、なんだかイライラするという声が届いていたという。

「普通の女性がイケメンを振り向かせるには“そのままの自分”で受け入れてもらうことはなかなか難しい。女性側にも相当な努力も必要になってきますからね。なんといっても視聴者が納得できないのは主人公の奈未さんの仕事ができなすぎるところではないでしょうか」

 恋愛面だけでなく、いつも上司が尻拭いし周りが振り回されるという仕事っぷりにイラッとしてしまったのかも。