目次
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ー 私設軍隊「カディロフツィ」はロシア軍の汚れ仕事担当
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ー 宿敵チェチェンがなぜ今ロシアの味方に
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ー 強い? 弱い? カディロフツィの真の実力とは?
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ー 発言権はどんどん上がっている模様

 “あぶない男”の存在がウクライナ侵攻で苦戦するロシアの中でどんどん大きくなっている。

 チェチェン共和国の独裁者ラムザン・カディロフ首長は、今回のウクライナへの侵攻で私兵部隊『カディロフツィ』を派遣。ウクライナに東部を奪還されたロシア軍司令部の戦いぶりを批判し、兵士の徴集に苦慮する中、まだ10代の息子3人を戦地に送り出すと発表した。

 そして、核兵器の使用をちらつかせて「ウクライナの大地から都市を一掃し、地平線しか見えないようにすべきだ」と言い放った。これらの“忠誠”が認められたのか10月5日にはロシア軍で3番目に高い位となる「上級大将」に昇格したという。

 SNSでは息子達の射撃訓練やUFCファイターとのスパーリング、さらに息子たちがウクライナ捕虜兵を首長に“献上”するという動画もアップし、前線投入がフェイクでないことをアピールしていた。しかし、この捕虜が違うカディロフツィの動画にも登場しており、捕虜は偽物でフェイク映像ではないかという指摘もあった。

ウクライナ人捕虜がカディロフ首長に「献上」されたという動画。ウクライナ内務大臣顧問アントン・ゲラシチェンコ氏のtwitterより
ウクライナ人捕虜がカディロフ首長に「献上」されたという動画。ウクライナ内務大臣顧問アントン・ゲラシチェンコ氏のtwitterより

 なぜプーチンはこの男をここまで重用するのだろうかー。