目次
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ー 日本人トップの市場価値を誇る鎌田大地
Page 2
ー 「ビッグマウス」も結果で黙らせる
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ー ベテランにも容赦なく言い放つ

 “崖っぷち”。4度のワールドカップ優勝を誇る強国ドイツに勝利し、戦前とは予想外の上昇気流に乗った日本代表だが、続く2戦目にコスタリカに破れた。現在グループ2位ではあるが、グループリーグ最後の3戦目の相手は強豪スペインと窮地に立っている。

 初戦でゴールを決めた堂安律や浅野拓磨、ドイツ戦・コスタリカ戦と切れ味鋭いドリブルを見せた三笘薫らが評価を高めるなか、戦前を“裏切る”形となっているのが、背番号15・鎌田大地(26)だ。

日本人トップの市場価値を誇る鎌田大地

 鎌田は、サッカーの移籍情報専門サイトによる“市場価値”で44億円と日本人トップ。世界ナンバーワンGKとも称されるドイツ代表GKのマヌエル・ノイアーは大会前、鎌田を“日本代表で最も危険な選手”に挙げた。イギリスメディア『BBC』も、“今大会でブレークが期待される有望株10選手”に鎌田を選出していたのだが……。

 この2戦を見てわかるように、鎌田はその評価に見合う活躍をしているとは言い難い。しかし、こんなチームとしても個人としても切羽詰まった状況こそ、光るのが鎌田かもしれない。そんなメンタルの強さ、“ぶっ飛んだ”ところがあるのが、鎌田大地という選手だ――。

『大型変人』

 新人ではなく、“変人”。プロ1年目の序盤に鎌田を取材したメディアにそう評された。当時彼は高卒ルーキー。鎌田は京都府の東山高校を卒業後、'15年にJ1リーグの『サガン鳥栖』に入団した。

「鎌田選手は高卒時点から“ビッグマウス”な一面を持っていて、同じくビッグマウスとして知られている本田圭佑さんとよく比較されました。本田さんと同様に“変わっている”から比較される、という部分もありましが(笑)。記者陣から“中田英寿や本田圭佑のような強い選手になりたいという意識はありますか?”と聞かれると鎌田選手は、“もっと上を目指してやりたい”と答えています。肩を並べるだけでなく、彼らを超えていきたい。鎌田選手がそう語ったのは、高校を卒業してまだひと月ほどしか経っていないルーキー年の4月です」(サッカーライター)