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ー サッカーがモチーフのミュージカル、W杯は稽古場が大興奮
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ー 稽古場が僕にとっての癒しの空間

「“おはようございまーす!”と挨拶したら、そのまますぐW杯の話題で盛り上がってました」

サッカーがモチーフのミュージカル、W杯は稽古場が大興奮

 来年1月7日から開幕する『ザ・ビューティフル・ゲーム』で、ミュージカル初出演&初主演の小瀧望。サッカーがモチーフのひとつとなっている作品で、自身も幼稚園から小学校6年生までサッカーをやっていた。ほかの出演者もサッカー経験者が多く、

「共通の盛り上がる話題があって、W杯期間中の稽古場はよりにぎやかになっていました」

 小瀧が演じるのは、イギリス領北アイルランドの首都ベルファストでプロサッカー選手を夢見るジョン。仲間たちとサッカーや恋、友情を謳歌(おうか)しながらも、街を分断するカトリック派とプロテスタント派の争いは日増しに激しくなっていき……。

「50年くらい前の話なんですが、他人事とは思えなくて。今も紛争や分断、戦争は起きているので、考えさせられるテーマですし、今こそやるべき題材だと思いました」

 と、台本を読んだときの感想を語る小瀧。また、登場人物たちにもとても魅力を感じたという。

「彼らのエネルギーが(台本の)文字から伝わってきたんです。恋にも友情にもサッカーにも、100%注いでいる若者たち。しかも、明日生きているかわからないような状況なんですよね。その緊張感とか、だからこそ今日を精いっぱい生きるんだという覚悟を、どうやったらお客さんに伝えられるか、すごく考えました」

 ジョンのキャラクターについては、自分とそんなに遠くないように感じるそう。

めちゃくちゃ演じにくいとかはないので、わりと近いのかなと。もし身近にジョンがいたら、一緒のグループで仲良くなっていたと思います。真っすぐでバカっぽくて(笑)、自然と周りに人が集まってくるようないいヤツなんです。自分と違うなと思ったところは、ジョンは皮肉っぽいことを言うんですよ。“ダーリン、周りを見てみて。ここは、ゴミ溜(た)めだ”とか(笑)。そういうことは、僕は言わないなあ」

 宗教によって対立し、争いが激化していくという物語だが、小瀧自身は「僕は平和主義」という。

「争いは好きじゃないです。しなくちゃいけないんだったら、負けたくないですけど、基本、平和主義。(ジャニーズWESTの)メンバーの話し合いとかでも、すぐ折れます(笑)」

 その源流には、誰かと比べての相対評価より絶対評価のほうがうれしいという価値観が。

「“誰々よりうまかった”と言われるより、“望のこういうところがよかった”という評価のほうがうれしいんです。“自分が自分として評価してもらえた”と感じられるので