「確かに『TVer』で出演シーンがカットされたのは彼らだけではありません」とは、民放番組の配信サービスに携わる制作スタッフ。

「『CDTV』で言えば、キンプリだけでなく他のジャニーズグループも出演シーンを再編集、全てカットして配信しているはずです」

 つまりは特定グループに対して取られた措置ではないという。しかし、他アーティストは配信でも出演可能なのに、なぜジャニーズだけカットされるのか。その理由として、ネットにおける著作権や肖像権の規制があるのだとか。

ネット写真はシルエットや似顔絵に

 ジャニーズ事務所と言えば、ほんの数年前までネット上でのタレント写真の使用を認めていなかった歴史がある。各種会見の写真をネットニュースに掲載できないのはもちろん、出演ドラマにおける登場人物の写真でさえも不自然なシルエットや似顔絵に差し替えられていた。他事務所よりも厳格に規制してきたのだ。

 それでも芸能界に本格的なデジタル化の波が押し寄せると、ジャニーズも遅まきながら徐々に各方面で解禁へ。現在に至ってはタレントによるSNS発信、グループの公式YouTubeチャンネルを立ち上げたりとデジタル事業に尽力している。

「そこなんですよ。特にYouTubeでは、いわゆる“海賊版”とされる動画をきびしく取り締まっているようです。仮に『TVer』で配信してしまうと、出演シーンだけ切り取られて違法アップロードされたり、またコピーされた映像の無断販売につながる恐れもあります。結果、自社が公式配信する動画にも響きますからね。

 これはジャニーズさんに限らず他のアーティストでも、特に新曲披露の場合は同様に事務所から配信時でのカットをお願いされるケースもあるみたいですよ。ただSP放送となれば多数のジャニーズグループが出演するので、編集作業が大変みたいですけど(苦笑)」(前出・制作スタッフ)

 突然のグループ分裂にモヤモヤするファンの気持ちもわからなくはないが、今1度、冷静になってキンプリを応援してほしい。