「'19年は即位関連の儀式や行事が執り行われたことから、春秋の園遊会は中止に。翌年からはコロナ禍に突入したため、令和に入ってからは1度も開催されていませんでした」(前出・皇室担当記者)

 春の園遊会は従来、4月に開催されてきたが、今年は5月11日という日取りに。

“トラウマ”が払拭されたとは言い難い

「5月8日に新型コロナが感染法上の5類に引き下げられるのを見計らったのでしょう。1953年に始まった園遊会は、今年で70周年。節目ということもあり、開催に積極的になるのも納得です。そうはいっても、大規模なクラスターを発生させるわけにはいきません。招待客を半数に絞り、飲食の提供についても慎重に検討されるそうです」(同・皇室担当記者)

 '18年の春にはフィギュアスケーターの羽生結弦、同年秋には脚本家の三谷幸喜が出席するなど、毎回豪華な顔ぶれとなる園遊会。久しぶりの開催とあり、今回の招待客にも注目が集まっている。

「ポストコロナに向けて、皇室も模索しているのでしょう。園遊会に限ったことではありませんが、元の形に戻すことを前提とするのではなく、行事や公務の意義や行い方について、国民とともに見つめ直すよい機会だと思います」(河西准教授)

 かねて園遊会は、療養中の雅子さまにとって負担が大きい行事とされている。

'16年春の園遊会に出席された雅子さま。中座する直前、両陛下(当時)にご挨拶を
'16年春の園遊会に出席された雅子さま。中座する直前、両陛下(当時)にご挨拶を
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「多くの招待客と同時に接し、円滑なコミュニケーションが求められる園遊会は、参加自体が大きなストレスになりえます。'13年4月、園遊会を欠席された雅子さまが、その2週間後に行われたオランダ国王の戴冠式に列席し、“海外には行けるのに……”と非難を浴びたこともありました」(皇室ジャーナリスト)

 雅子さまが、継続的に園遊会に出席されるようになったのは'15年の秋からだが、体調面の大事をとって中座されることが多かった。

「皇太子妃として最後に臨んだ'18年11月の園遊会は、15年ぶりに全日程をこなされました。ただ、園遊会という行事への苦手意識と、過去に批判された“トラウマ”が払拭できたとは言い難いかと」(同・皇室ジャーナリスト)