「米国の自宅でも玄関で靴を脱ぐ生活をしていて、食事は米が中心。納豆やわさび、梅干しも好んで食べているそうです。久美子さんは子どのが小さいころからおにぎりや卵焼きなど、日本では定番のお弁当を作って持たせていたことが影響しているかもしれません。サンドイッチ弁当が当たり前の米国の学校で、ラーズ一家の弁当は注目の的だったようです。

 時間に関しても久美子さんの教えが浸透しているのか、『時間厳守』『5分前行動』『先輩を立てる』という感覚が体に染みついている。メジャーリーガーは時間にルーズで平気で練習に遅れてくるイメージがあったので、やはりヌートバーは生粋の日本人だなと思いましたね」(スポーツ紙記者)

「シリアルバー」を出す夢

 予選を終え、練習が休みだった14日にはヤクルトの村上宗隆やオリックスの山本由伸らと都内の高級寿司店へ。大谷翔平の通訳を務める水原一平通訳をまじえて親交を深めた。

 ヌートバーは2018年にカージナルスからMLBドラフト8巡目で指名され、21年にメジャーデビュー。そして昨年、インスタグラムにある人物からダイレクトメッセージが届く。送り主は水原通訳だった。

 ヌートバーは会ったことも話したこともない。しかし、二刀流プレーヤーとしてメジャーリーグを席巻してきた大谷の関係者からのメッセージとなれば、浮き足立つのも無理はない。すぐに電話をかけ、自身が日本代表候補に挙がっていることを知らされると、二つ返事で「出場したい」と意思を伝えたという。

現地メディアにインタビューを受ける水原一平通訳(『BallySportsWest』公式ユーチューブチャンネルより)
現地メディアにインタビューを受ける水原一平通訳(『BallySportsWest』公式ユーチューブチャンネルより)
【写真】キンタロー。が反感を買った「ヌートバー母」のモノマネ

 メジャーリーガーという夢だけでなく、日本代表という夢も叶えたヌートバーには、さらにもうひとつの夢があるという。

「自身の名前が入ったお菓子を開発して販売することです。いわゆる『スニッカーズ』や『カロリーメイト』のようなシリアルバーを売り出したいそうで、そのために『NOOT』や『NOOOOOOT』など複数の表記を商標登録している。しかもプロ入り間もないルーキー時代に出願しています。WBCで日本代表が世界一となれば、米国より先に日本で発売することになるかもしれませんね」(前出のスポーツ紙記者)

 16日のイタリア戦が終われば舞台は米国へ移る。日本の「ヌートロス」が心配だ。