不仲の原因は“母の再婚”か

「りのちゃんの母親が“娘と喧嘩して、出ていった”と言っていた。理由? それは聞いてない。厳格な母親だから、もしりのちゃんがパパ活やら水商売やらを始めたら怒るだろうね」

“母娘不仲の原因は他にもあるのでは”と話すのは別の住民だ。

「母親が再婚したのではないかという噂もあった。それで長女のりのちゃんが反発したのかもしれない」(同・別の住民)

 母親と絶縁したりの被告は、1年前に上京。千葉県柏市の築35年、2階建ての1K、家賃月2万7000円のアパートで独り暮らしを始める。だがすぐに生活が困窮したのか、前出にある通り。乱交パーティーへの参加や“パパ活”などの売春行為で生計を立てるように。

 そのうち、新宿周辺のホテルにそのまま泊まったり、ネットカフェで過ごしたりして、柏市のアパートに戻る日はほとんどなくなっていったという。

「家賃を3か月以上滞納して、アパートの管理会社も困っていたようです。それで管理会社が彼女の部屋をそろそろ整理しようとしていた矢先に、あの事件が起きてしまったんだと聞きました」(柏市のアパートの住人)

 被告の別の知人からは、こんな話も。

「彼女は売れないお笑いコンビのBとCの追っかけをやっていた。特にBには入れ込んでいて、男女の関係はなかったものの、闇金から借金をして金を貢いでいた。アパートに帰らなくなったのは、借金取りから逃げるためでもあった」

 被告の実家を訪ねた。夕方、車で帰宅してきた長弟は、

「……ちょっと、……いま、忙しいので」

 と取材拒否。まだ高校生ぐらいの末弟にも話しかけたが、

「ムリです、ムリです」

 と同じ反応。そして、母親は夜まで待っても、帰宅しなかった。

 実家の近隣住民に被告の近影を見せると、こうつぶやいた。

「たった1年でこんなにも変わってしまうものなのか。すっかりふくよかになっちゃって、もう別人ね。上京してどんな生活をしていたのか……」

 事件の背景には被告の不遇な側面もあったのかもしれないが、だからといって犯罪が正当化されはしない。被害者Aさんにきちんと謝罪し、罪を償った上で、真っ当な人生を歩いてほしい。