5月19日に放送された『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)にゲスト出演した大倉士門(30)。

《台本をパッと開けたら、(自分の名前が)『大倉ヒモんで〜す』って書いてあったんです》

 番組では妻であるみちょぱこと池田美優(24)との関係について赤裸々に語り、“爆売れ妻”の夫である現実を嘆いた。付き合っていた当時18歳のみちょぱが売れ、2年間はみちょぱが出ている番組を見られなかったという。'22年10月に結婚したものの、大倉は仕事ゼロ、貯金ゼロだったと告白。

「パートナーがわかってくれれば」

「番組で『みちょぱさんが大倉さんの何倍稼いでいる?』という直球の質問に『10倍以上です』と答えていました。それに、SNSで買い物報告をすると『嫁の金だろ』と炎上したこと、バラエティーの打ち合わせでも、スタッフは自分のエピソードを聞かず、みちょぱのエピソードばかり聞いてくるなど、“爆売れ妻”を持つ夫ならではの苦労を披露していました。ですが、こうして開き直って話すことが、好感度を上げることにつながったのでしょう」

 格差をネタにして、ネガティブな印象を払拭しはじめた第一人者は庄司智春(47)だと衣輪さんは指摘する。2009年に国民的アイドル、元モーニング娘。の藤本美貴(38)と結婚。

「庄司さんは『逆境はチャンス』だと言っていました。ストイックに身体を鍛えたり、努力家かつプライドも高い方です。でも、『ミキティーーー!!!』とあえて格差婚をネタにすることで支持された。立ち位置を確立しつつ、自分のプライドも守れたのでは」

 しかし、うまくネタにするにはルールが条件のよう。

「例えば、奥さんのエピソードは披露していいか必ず確認をする、下ネタを連想させるような言葉を言わない。下品な話はしないなど、藤本さんに対する配慮があります」

 妻を大切にする思いを忘れなければ、ネタにするのは悪いことではないだろう。衣輪さんは今後、爆売れ妻を持つ夫は増加すると考察する。

「『しくじり先生』の番組内で、大倉さんは心ない人から収入差を揶揄されると嘆きましたが、庄司さんは『世間に対して自分が稼いでるというアピールはいらない。パートナーだけがわかってくれていればいい』と話していました。結局は当人同士の問題ですが、昨今は家計を支えるだけの給料を女性が稼ぐことや、男性が主夫として家事や育児を担当することも増えている時代。今はまだ過渡期かもしれませんが、社会がそれを当たり前に受け入れられるようになってほしいです」

 何を言われても、庄司や大倉のように明るく主張する人が増えれば、世間も変わっていくのかも!


きぬわ・しんいち メディア研究家。雑誌『TVガイド』やニュースサイト『ORICON NEWS』など多くのメディアで執筆するほか、制作会社でのドラマ企画アドバイザーなど幅広く活動中