業者泣かせの顧客トラブルも!?

 物理的な施工トラブル以外に、業者と顧客のあいだではコミュニケーション上のいざこざも起こりうる。

「その日の作業工程や予約状況によっては、工事に伺う時間が前後してしまうことも当然ありますし、予定外の作業が追加で必要となって見積もりから金額が変わってしまうこともあります。

 もちろん、そういった可能性はきちんと事前説明するように心がけているので、そこで大きなトラブルに発展したことはほとんどありません。

 ただ、小売店を通して発注される下請けの業者さんなど、お客さんと間接的なやりとりになってしまう場合は、当然連絡ミスなどが起こる可能性も増えてしまうのかなと思いますね」

 過去には、顧客側からの無断キャンセルという業者泣かせな事例もあったという。

「予約されていた工事当日にお宅に伺ったところ、誰もいないといったことがありました。急用などの理由で事前に連絡があればまだいいのですが、こちらから電話を入れたところ“そもそもエアコン工事を頼んでいません”と言われてしまい……。

 どうやら、うちを予約したまま別の業者さんにも相見積もりをとり、その業者さんが先に工事を済ませたようでした。うちへの予約をキャンセルするのを忘れていて、慌てて嘘をついてしまったようですね(笑)」

 数々の現場をこなすなかでは、作業中にヒヤリとする場面も。最も多いのは、お子さんやペットの接近だという。

「脚立などの高所作業もありますし、さらに腰道具をつけているので、小さなお子さんやペットが急に死角に入ってきたときなど、ぶつかったりしないかドキッとすることは多いですね。

 脚立の真下で作業を見たいというお子さんもいますが、道具などが落下してしまうとケガにつながり大変危険なので、遠くから見ていただくようお願いします」

室外機の周囲を片づけ風通しをよくしておくことが、冷房の効きにも影響する
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【写真】鈴木英利さんがYouTubeで公開している実際の工事中の様子