「スラダン手法」に失敗?

「“ほぼ情報ナシ”で劇場公開に踏み切るという手法は、昨年12月3日からロングラン上映中のアニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』が成功させています。漫画家・井上雄彦氏の人気作品『SLAM DUNK』をもとに制作された同映画は、やはり多くの情報を出さずに上映を開始し、初週末の映画ランキングで見事1位を獲得。そのまま8週連続で首位に君臨していました」(映画誌ライター)

映画『THE FIRST SLUM DUNK』のポスター
映画『THE FIRST SLUM DUNK』のポスター
【写真】「三連休もガラガラ…」空席だらけの劇場

 そんな『THE FIRST SLAM DUNK』は大ヒットし、つい最近も累計興行収入147億円を突破したことが報じられた。

 なお、スタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫氏は、昨年12月28日のイベントに出席した際、『君たちはどう生きるか』に関して「何も情報がないほうが、みなさん楽しみが増える」「『SLAM DUNK』もそうでしょう」と発言しており、『THE FIRST SLAM DUNK』のように盛り上がると踏んでいたとみられる。

 だが、『君たちはどう生きるか』が『THE FIRST SLAM DUNK』と同じ手法を取ったことについて、ツイッター上では《『SLAM DUNK』はどれだけ情報を絞っても“中身は『SLAM DUNK』”ってみんな分かってるからやってもいいんだよ。 今作はどんな映画なのか誰も分からないから、逆に公開前にアピールする必要性があったと思う》という意見も寄せられている。

「宮崎氏の10年前の作品『風立ちぬ』は映画ランキング初登場1位を獲得していただけに、本来なら『君たちはどう生きるか』にも期待したいところ。しかし、あえて宣伝しなかったことが仇になっている様子の今、熱心なジブリファンがどれだけ頑張れるかにかかっていそうです。とはいえ、“ネタバレ厳禁”の雰囲気の中では、口コミを広げるのも難しそうですが……」(前出・記者)

 果たして来週、『君たちはどう生きるか』は映画ランキング首位に立てているだろうか――。