最終日を迎えた7月16日、最後にステージ挨拶をしたのが北山だった。

【7周年を迎えることができたのもファンのみなさん、スタッフのみなさん。……たどればジャニーさんの、メリーさんとジュリーさんのおかげでもあります】

 デビューから支えてくれたファンやスタッフ、そして“生みの親”であるジャニー喜多川さん、そしてメリー喜多川さんと藤島ジュリー景子社長(当時は副社長)ら親子の名前を口にした北山に、ドーム内のファンからは驚きの声も上がったのだ。

3万人以上のファンの前で誓った忠誠

 ジャニーズ事情に詳しい芸能ライターが解説する。

「Iさんを退社に追い込んだとされるメリーさん、そして社長の座を争ったとされるジュリー氏は、いわば“親の仇”のような存在とみる風潮もありました。メンバーが彼女たちの名前を公に出したのは、この時がおそらくは初めてのことで、しかも“おかげ”ときた。

 10周年の節目でもない7周年に西武ドームという大きな“ハコ”が用意されたのも、この挨拶で納得しましたし、その感謝の意として3万人以上のファンの前で忠誠を誓ってみせたのだと思います。グループ存続のためには、当時はこれがベストと判断したのでしょう」

 控えた10周年をメンバーやファンと迎えるためにも、そして芸能界で生き残っていくためにも、ジャニーズで権力をもつであろう“ジュリー派”に“巻かれる”ことを選んだのもやむなしというわけか。

「そんな北山だからか、今度は勢力拡大しつつあるTOBEに“巻かれに行った”のではないか、と。滝沢氏が退所した同時期にジャニーズ側との話し合いを始めたとも言いますし、メンバーやファンを置いてけぼりにした決断ではないか、と。

 中には“裏切られた”と捉えるファンも少なくはないみたいで、仮に『TOBE』合流が現実になれば、そんな“風見鶏”のような態度をとる彼に愛想を尽かしての“担降り”も増えてくる可能性もありそう」(前出・芸能ライター)